wikiと銘打っておきながら、アクセスしたユーザーが一切編集できない「自称wiki」サイト。
正直僕はすべからく使わない、というか憎んでまでいるわけですが、にしても多すぎない?
これじゃあ、利用する層だって、いよいよどれを参考にすりゃいいのか判らないですやん。
ということで、趣味と実益を兼ねてSimilarWebを使って丸裸にしつつ、ゲーム攻略サイトをランキングにしてみました。
今回はゲーマーをイラつかせて止まない、「自称wiki」及びそれに準ずるサイトを対象としています。
SimilarWebとは
SimilarWebとは、URLを入力するだけでサイトの
- PV数
- どうやってそのサイトへたどり着いたか
- 人気の検索ワードは何か
などを丸裸にできるwebサービスです。正確には会社だけど。
Googleの提供しているアナリティクス、いわゆる「アクセスカウンタ」などと比べると正確性には大きく劣りますが、外から調べるにしては正確な数値が出ると評判。
当ブログでは、Gamewithに言及するフリをしてアズレンをヨイショする記事でも活用しました。
ゲーム攻略サイトのみならず、月間で万単位のアクセスがあるサイトならデータをすっぱ抜けます。
というか、弱小な当ブログでもいけます。
ぶっちゃけ、冒頭の画像が当ブログのデータですが、当然こんなにアクセスはありません。ご覧いただいている方には感謝するばかり。
要素が曖昧な点には注意
SimilarWebのデータを参照するにあたり、それぞれの要素が曖昧な点には注意が必要です。
特に最も指標となるであろう「合計訪問者数」は、
- いつからいつまでの合計なのか
- 単位は1人なのか1回なのか
などという情報がすっぱりと抜け落ちているのが現状。
あくまで、ドラゴンボールにおける「戦闘力」程度の認識にしておくのが無難でしょう。
自称wikiの定義
Wiki(ウィキ)とは、独自の文法を使用し、Web上から簡単に内容を書き換えることができるWebサイト管理システムのことである。
さて、ランキングを作成するにあたり、もう1つ忘れてはいけないのが「自称wiki」の定義づけ。
今回は、自称wikiを「Wikiと銘打っているにもかかわらず、ユーザーは編集できないWEBサイト」と定義しています。
「ただの攻略サイト」だったり「社員雇ってるけど全ユーザーが自由に編集できるシステム」だったりするサイトは無視。
健全なサイト群だと思うので、そのまま成長していただければ。別に収入は発生してもいいんじゃない?派です。
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アクセス数ランキング
今回エントリーしたのは、下記のサイト群。
お馴染みのサイトから、どこで見つけたんだってサイトまで、計11サイトでお送りいたします。
- GameWith (gamewith.jp)
- Game8 (game8.jp)
- GAMY (gamy.jp)
- アルテマ (altema.jp)
- 神ゲー攻略 (kamigame.jp)
- AppMedia (appmedia.jp)
- ゲーム攻略完全図鑑 (www.dopr.net)
- ファミ通.com (wiki.famitsu.com)
- ゲーム攻略wiki (ha-navi.com)
- GameDeets (gamedeets.com)
- ゲームまとめ (gamematome.jp)
1位:gamewith.jp (95.44M)
堂々の1位はgamewith。ま、そりゃあな、といったところでしょうか。
Mとは[Mega]、つまり100万を指していますので、「gamewith.jp」だけで9,500万。
何が9,500万なのかは不明。
検索からのアクセスはそう多くなく、
- ダイレクト (ブラウザのブックマークなど)
- リファラル (他サイトからのリンクなど)
が6割近く占めている状況。
少なくとも、数百万単位の人間が「参考になる」と評価しているんだ、っつーことが読み取れます。
当ブログの流入はほぼ10割検索であることを考えると、ユーザーの囲い込みには大成功している様子。
個人的に感銘を受けたのが人気の検索ワード群でして、名だたる人気ゲームタイトルに混じって「gamewith」なるワードの流入がデカい。
僕も覚えがありますけど、やっぱ「googleをブックマーク代わりに使う層」ってのは一定数居るんですよね。
そう考えると、先ほどの検索流入割合の話も、実質的にはもっと低いのかな、と。
また、1つのタイトルにアクセスが集中していないのも流石のgamewith。
仮にどれかがサービス終了したところで、PV数がそこまで落ち込むわけではないのでしょう。
レベルが違う、という点は認めざるを得ません。「自称wiki」文化の先駆けなので、好きではないですけど……。どうせ誰かがやり始めただろうしな……。
2位:game8.jp (32.14M)
なんか思ったより高い、game8の3,200万。業界二番手なんだね。
gamewithと比べて滞在時間も短ければ、直帰率も高くて「ユーザーが離れやすい」サイトかと思いきや、一人当たりの閲覧ページ数を表す「訪問別ページビュー」はちょっと高め。
記事同士で情報を強く補完し合うタイプのサイト構築なのでしょう。
気になるのは訪問者数のグラフでして、7~8月の期間において戦闘力が2倍以上に増加しています。
こういう時は、検索流入ワードを確認するが吉。
実際に確認すると、ドラクエ11ドラクエ11dq11……と、まぁ見事にドラゴンクエスト11に関連するキーワードがずらり。
Googleさんに聞けば発売が7/29ということで、グラフの凶悪化にも一致しますしビンゴでしょう。
ドラクエ11バブルに、夏休みの相乗効果が加わって一気にバズった形ですね。
1つのゲーム、しかもアップデートがどうしても薄くなるコンシューマゲームにおっかかっている形なので、このまま戦闘力は下降していくと予想されます。
2位でこれだと、gamewithの牙城を崩すのは無理そうだなぁ。
ちなみに、アクセスは半数以上が検索からのユーザー。
これでもWEBサイトとしては少ないほうですが、ここまでの規模になれば「ゲーム人口」という壁にブチ当たるはずなので、どれだけユーザーを囲い込めるかの勝負になるんだろうなぁ、と。
やっぱ「game8」って言われるとちょっとパっとしない感じは否定できんのよなぁ。withと比べちゃう。
3位:appmedia.jp (24.46M)
game8より強いイメージのあったAppmedia、戦闘力2,400万。
ここまでくると、全ステータスでwithに負けちゃってますね。
上位2サイトと比べると、気持ち「ソーシャル」、すなわちSNSからの流入が多い。
読んで拡散されている、ということなので、恐らくデータベース的な記事よりもコラム的な記事に良記事が多いのかも。
強いキーワードは、とにかくFGO。
ここまで来ると、AppmediaよりもFGOヤバすぎでは?という感想にも至ります。
「マーリン」のワードがランクインしているということは、例のマーリンPUの時期に集計された結果なのかも。
当ブログですこーし取り上げた記事を見ると9/24に追記していたので、1ヶ月くらい古いキーワードになるんでしょうかね?
マーリン+10連でリセマラってことで話題になりましたが、そのままユーザーが減っていないのは流石の一言。
なお、FGOが柱ということで、他サイトと比べるとアジア諸国からのアクセスも多め?
4位:altema.jp (17.93M)
このあたりから聞き覚えが無くなってくる方も多いはず。アルテマの1,700万。
gamewithを下回る脅威の直帰率が特徴のサイトです。
名前に聞き覚えが薄いので、後発気味のサイトなのかな。
「アルテマ」の名の通り、FFなどの「JRPGが元ネタなソシャゲ」に強いようで。
アナザーエデンが結構人気な事にはびっくり。
「FF アルテマ」でうっかり3位を取っちゃう点は、スゲェような検索結果の汚染になっているような不思議な気持ちを提供してくれます。
アルテマのデータに関しては、特に物珍しい部分も無く。
むしろ個人的に気になったのは、上位流入元の過半数を占める「ゲームApp総合アンテナ」なるアンテナサイト。
1,700万の約1/10を支えるアンテナサイトへの流入が、ほぼほぼ「お小遣い稼ぎ」系のポイントサイトだったりして、ユーザーの流れにきな臭さを感じます。
マネーロンダリングならぬ、ユーザーロンダリング?
5位:kamigame.jp (13.34M)
どうもグラブルのイメージが強い、神ゲー攻略wiki。1,300万。
特筆すべきはその成長速度でして、6月から10月にかけておよそ2倍程度に。
右肩上がりで伸びている点から「1つのゲームをバズらせた」というよりも「成長している」と表現したほうがしっくりくるグラフ構築です。
伸びしろが大きい感じ。株買うならここかな。
アクセスの殆どを検索が占めていることからもわかる通り、このサイト、SEOがマジで強いです。
更にいえば、バズるゲームを嗅ぎ分ける嗅覚もスゴい。そしてスピーディ。
でもって、デレステの記事が5つしか無かったりと、切る時のフットワークも凄く軽い。
SEOに強い記事を他サイトより素早く上げるわけですから、Googleからの評価は非常に高いサイトと言えるでしょう。
その特徴は流入ワードにも顕著に現れていて、まぁバズりにバズったアズレンさんが上位5記事を席巻。
「アズールレーン」の1ワードだけで、100万近い戦闘力を稼いでいる訳です。
当ブログのアズレン記事も、なんとかそれくらい見られたりしませんかね。
コレくらいアクセスあれば、それだけで飯食えるんスけど。……無理か。
6位:gamy.jp (11.27M)
存在感のあるgamyですが、規模としては1,100万で6位という形に。
他サイトと比べ、「訪問別ページビュー」が著しく少ない点を見ると、記事の質がここを境にだいぶ落ちたのかな、という印象です。
もしかすると1記事で情報が完結する素晴らしい記事なのかもしれないし、内部リンクが下手なだけかもしれないので、その辺の判断は各々にしていただければ。
トラフィックソースをはじめとした情報の閲覧には対策を講じているのか、「データが不十分です」との文言でシャットアウト。
訪問者数1,100万人でデータが不十分、そんな話があるわけ無いので、セキュリティ界隈には長けているのかも。
親会社がかの「サイバーエージェント」なので、当然っちゃー当然ですかね。
動画なんかにも力を入れていますし、ソーシャル的な安全という面では一日の長があるのやもしれません。
7位:www.dopr.net (9.40M)
7位には、少し毛色の違う「ゲーム攻略完全図鑑」がランクイン。940万。
レンタルサーバーのような形式で、一般ユーザーに場所を貸しつつ、同じドメインでSEOを強くするパターン。
最もアクセスを稼いでいるであろうモンスト攻略サイトの名前が「モンスト攻略Wiki」だったのでめでたく監査対象に。
運営体制も違えばサイト構造も違うわけで、流入の多くは検索とダイレクト。
同ジャンルのサイト間で比較し、直リンクなどのリファラルや、SNSシェアなどのソーシャルが著しく少ない点を見ると、「記事の評価は低い」と考えて差し支えないでしょう。
いやまぁ、素人がサイトを作ってるんで当然ではあるんですけど。
毛色の違いが最も色濃く現れているのは流入キーワードでして、最上位キーワードが「東京急行」。
艦これにおける遠征の1つです。判りやすく言うなら「トキワの森」とかそういうレベルの単語。
当然強いキーワードではないので、最上位でありながら占める割合は1%を切ります。
他のキーワードも「細かい需要」を拾っていますね。
つまり、普通のサイトが作らない、作っても1ページにまとめてしまうようなコンテンツを人海戦術で量産することにより、膨大な入り口を持ってユーザー数を稼いでいるんでしょう。
SEOではロングテール、なんて言ったりしますが、これこそ究極のロングテール戦法です。
あ、個人で真似するのは無理。
8位:wiki.famitsu.com (6.99M)
8位は雑誌でお馴染みのファミ通。自称wiki事業も運営しています。ギリギリ690万。
国内最大規模のメディアと比べて低い戦闘力でありながら、アクセスの大半はダイレクトやリファラル。
良くも悪くも「ファミ通だから」という理由でユーザーが訪問しているようです。
アクセスの大半を占めているであろう「FFBE」が上位陣のアルテマに負けていることもあり、このサイト単体での大幅なアクセス増加は難しそう。
今までに紹介したサイトと比べると、恐らくSEOに強くない。Googleさんからあまり好かれてはいないのかもしれません。
まぁ攻略本大丈夫じゃないしな。ファミ通。
当然ながら、アクセスはファミ通App経由が多め。
ファミ通信Appの方が戦闘力に優れていることを見るに、あくまで自称wiki事業は補佐的な役割なのでしょう。
9位:gamematome.jp (4.59M)
いよいよ僕も聞き覚えの無いサイトが出てきました、その名も直球ゲームまとめ。450万。
FFRKを除けば小ぢんまりとしたタイトル群で、その独自性からプレイヤーのオアシスとなり、ユーザーやリピーターを稼ぐタイプのサイトです。
なんなら、多分FFRKもそこまでデカくない。
その方針はアクセス元へ顕著に現れており、検索が占める割合は脅威の31.49%。
アクセスの大半がこのサイトを目的としたものであることから、真にユーザーから求められているコンテンツを提供できていると言えます。
この規模でソーシャル4.67%って、多分めっちゃスゴいよ。いや、知らんけど。
10位:ha-navi.com (2.26M)
ここに来てまさかの個人運営サイト、その名も「ゲーム攻略wiki」。220万。
ここまで開き直った検索結果汚染は清清しくもありますね。
最も衝撃を受けたのは、アクセスの内訳や、ましてや個人運営である点でもなく、そのトップページ。
DQ11の攻略サイトとして立ち上げたドメイン直下に様々なタイトルの攻略サイトをぶち込む凶行もさることながら、何故かヘッダ画像がグランツーリスモスポーツの痛車というカオスっぷり。
執筆日は干物妹ですが、その前日はエロマンガ先生でした。何故。
ここまでオーラを感じない攻略サイトも珍しいですが、念をいれて戦闘力を計測してみれば、小さな企業運営サイトレベルはある訳で。
気になるアクセスの大半は、検索が占める形。
とはいえ固定のファンユーザーも多く、個人運営サイトの理想的な形と言えるでしょう。
データで気になった点といえば、DL○ックスや漫○村へ「rel=”nofollow”」すら付けずに直リンクをカマす男らしさ。
なんかもう、個人で200万とかそういうのを吹き飛ばすインパクトがあります。
恐らくこの方にとっては、ルールは破るために存在しているのでしょう。
……あのサイト群、僕の記憶が正しければ「ワンピースのネタバレサイトで3億稼いだ!」なんて次元じゃないレベルのヤベーやつですよ。
ちなみに気になる流入キーワードは、「仁王」や「閃の軌跡」といった家庭版ゲームタイトル。
20タイトルほどを仕上げているようで、平均戦闘力は10万程度でしょうか。
家庭用タイトルは移り変わりが激しいですが、続編発売日に「続編出ました!」なんてトップにAmazonリンク貼るだけでガッポガポだったりと、現金化はしやすいジャンルな気がします。
あくまで「攻略」という土俵でスマホタイトルと比べた場合、ですけど。
こやつ、稼いでおるな……?
11位:gamedeets.com (1.23M)
ということで、今回の最下位は「Gamedeets」の120万。
主にレビューやニュース記事などを上げるポータルサイトで、一部タイトルだけ特設攻略ページのある構築なので、他サイトとはデータが大きく異なります。
外部へのアクセスの殆どが、9位にランクインした「ゲームまとめ」のオセロニア攻略なので、裏で何らかの取引があるのでしょう。
特殊な収益化を行っているパターンですね。
流入キーワードが、攻略を行っていないアズールレーンに制圧されている点からも、ニュース記事コンテンツが主体であることが見て取れます。
参考にしているユーザーは多いらしい
以上、自メディアの規模を棚に上げた自称wikiのランキング格付けでした。
どのメディアも「ダイレクト」や「リファラル」からのアクセスが多数の割合を占めており、なんだかんだで自称wikiを参考にしているプレイヤーの数は多い様子。
見た感じでは、「ガチで攻略できるゲームが数タイトル」あれば、上辺で書いた記事数があるだけのタイトルのPVも引っ張れてるようで。
となると、「○○ってサイトだから参考にする」観点から見て、やはりgamewithの先行者利益はデカいですね。
ただまぁ、逆を言えば他サイトはどんぐりの背比べですし、新規参入の余地はあるのかも。
特に10位の「ゲーム攻略wiki」は、色々な意味で動向が気になります。逮捕とまでは行かないだろうけど……。
にしても、家庭版のタイトルでも「しっかりとプレイして、しっかりとした記事を書く」点を心がければ、個人製作の攻略サイトでもアクセスを集められるってのは面白いですね。
ゲームを本気で遊べれば、こういう選択肢もあんだな。
▶企業運営のゲーム攻略サイトにwikiって付けるの本気でやめて