ドコモから格安SIMへの乗り換えを検討しているものの、やはり古くから続くNTT回線の信頼感に引っ張られている方って、案外多いと思います。
でも実は、格安SIMの回線って、どれも有名キャリアの回線を間借りしているだけなんですよね。
NTTdocomoだって例外ではないので、今回は格安SIM回線とdocomo回線が同じ回線を使っている、という話です。
auやソフバンのもあるけど、著者がdocomoユーザーなのでよくわからん
目次
「格安SIM」の回線はキャリア回線を間借りしている
世にある格安SIMって、すべてがキャリアの回線を間借りして安売りしてるだけなんですよね。
判りやすくいえば、マンションを一棟まるまる借りて大家業を営んでいるような形。
借りるだけで簡単に始められるからこそ、あんなに安く通信サービスを提供できているんです。
キャリアというのは、NTTDocomoだとか、auだとか、Softbankだとかの回線を提供している企業のこと。
「運ぶ人」という意味の英語で、その名の通り情報を運んでくれる=通信サービスです。
中でもdocomo回線は多い
さらにいえば、格安SIM業者に間借りされているシェアはdocomo回線が1位。
いろんな格安SIM業者がありますが、どの格安SIMにも、必ずといっていいほど「Docomo製の回線」を使えるサービスがあります。
docomoのスマホ・携帯なら即日使える
docomoのスマホを使っていれば、docomo回線を間借りした格安SIMを即日使うことができます。
日本に出回っているスマホは、原則として、わざわざ別キャリアの通信回線を使えないように改造されています。
前述の通りdocomo回線を利用した格安SIM業者は多いです。つまりdocomoユーザーは、日本で最も格安SIMへの乗り換えに向いているスマホユーザーなのです。
docomoからの乗り換えが最も豊富な選択肢を持つ
レンタルビジネスが成り立っている理由
なぜ、横流しするような営業形態が、さも当然のように行われているの?
ここでそんな疑問を持つ方も多いでしょう。というか著者がそうでした。
あなたを納得させる「格安SIMという商売が成り立っている理由」は、ずばり3つ。
- キャリア立ち上げのハードルが高い
- 格安SIMを政府が促進している
- 格安SIM業者が大手キャリアをつぶすことはない
キャリア立ち上げのハードルが高い
格安SIMという商売が生まれた根幹は、キャリアとして立ち上げるハードルが非常に高かった点にあります。
西暦2004年まで、通信を自社で取り扱うには「第一種電気通信事業者」の認可を総務大臣から受ける必要がありました。
もちろん、通信を行うための伝送路設備も億はくだらないほどに高額です。それを全国へ配備しなくてはなりません。
元手や信頼性を考えると、実質「大きな実績のある企業」しか名乗りを上げられなかったのが現実なのです。
旧一種電気通信事業者の例 | |
---|---|
NTT東日本 | NTT西日本 |
沖縄セルラー電話 | ソフトバンク |
スカパーJSAT | ソニー |
格安SIMを政府が促進している
総務省では、モバイルビジネス市場の一層の活性化を実現することにより、利用者利益の向上等を図る観点から、「モバイルビジネス活性化プラン」(平成19年9月21日)に基づき、MVNOの新規参入の促進に向けた各種施策を展開しています。今般、MVNO関連情報を統合的に提供するために、本コーナーを開設しました。
引用元: MVNO支援コーナー|総務省
「安く通信をされたら商売あがったりじゃないか。なんでわざわざ格安SIM業者に回線貸すの?」
そんな疑問の理由は「政府の促進があったから」という一言に尽きます。
ドコモ / au / ソフバンの3社が寡占していた携帯キャリア業界を脱却すべく、2007年に政府が「みんな格安SIM業者やろーよ」と呼びかけたんですね。
誰もが抱える「携帯の通信料金高くね?」という感情は、国・政府にも強くあったということです。
ちなみに、この施策の名称はモバイルビジネス活性化プラン。契約みたいな名前。
格安SIM業者が大手キャリアをつぶすことはない
でも、なんで格安SIMのようなサービスが出てきながら、docomoなどの大手キャリアはつぶれないのか。
それは単純に、格安SIMのビジネスモデルにあります。
そもそも先ほどお伝えした通り、格安SIMの回線はキャリアから借りているもの。
大本の業者が潰れてしまえば共倒れですから、むしろ格安SIM業者は、docomoなどのキャリアと戦わないように気を付けているのです。
実際「格安SIM同士は比較しやすいけど、docomoの回線と格安SIMって比較しにくい……。」と感じた方も多いのでは?
格安SIM同士の比較は広告サイトでも盛んに行われています
もちろん「信用」などの付加価値もある
同法の規定により、日本国政府が発行済株式総数の3分の1以上に当たる株式を保有している。
もちろんdocomoにも、信用やサービスなどの付加価値が無い訳ではありません。
docomoの大本であるNTTは「NTT法」と呼ばれる法律に基づいた特殊会社で、1/3以上の株式を政府が保有している政府機関のようなもの。
日本に住んでいれば信用せざるを得ないレベルの企業です。
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格安SIMのデメリット
見つけるのが難しいだけで万能に見える格安SIMですが、docomoと比べた弱点もお話ししなくてはなりません。
最大の欠点は、回線の一部分だけを借りている以上、どうしても回線が遅い・不安定なものになってしまうこと。
docomoメールやdマガジンなどのサービスが利用できなくなる点も、契約者目線で見ればデメリットです。
- ドコモと比べて回線速度が不安定
- ドコモメールなどが使えなくなる
- 支払いにクレジットカードが必要
ドコモと比べて回線速度が不安定
ドコモから通信回線の一部だけを間借りしている以上、ドコモと比べて回線速度は遅く、不安定なものになります。
通信というのは水道管やパイプのようなもので、一度に大勢の人がデータ(水)を流そうとしても、一定以上の量は流れないものなのです。
格安SIM側としては借り物なので、パイプを手軽に広げることもできません。
ヘビーユーザーは隔離されることも
また格安SIMでは、スマホを賢く使うヘビーユーザーが、細い回線に隔離されることもあります。
メインのパイプに制限のある格安SIMでは、同じ値段で多くの通信を行われてしまうと、他ユーザーに影響が出かねません。
それはそれで疑問の残る対応ではありますが、事実として、ヘビーユーザーの回線速度はある値を境に著しく低下することが多いです。
ドコモメールなどが使えなくなる
ドコモから格安SIMへ切り替えると、ドコモで使っていたサービスが使えなくなります。
まだまだ「@docomo.ne.jp」で終わるメールアドレスは多いです。
それぞれのサービスを利用している場合、メールアドレスの切り替え連絡やサービスの利用停止と、通信にかかる料金の取捨選択が必要です。
支払いにクレジットカードが必要
格安SIM業者の料金支払いは、クレジットカードのみの対応が一般的。
docomoで銀行口座振替による料金支払いを行っていた場合、クレジットカードの有無をしっかり確認しましょう。
銀行が発行する「VISAデビットカード」を使えば、実質的な口座振替として使えるので、カード契約に違和感のある方はそちらがおすすめ。
docomoから乗り換えるべきではない人もいる
docomoと同じ回線を使う格安SIMなら、サービスの胡散臭さを気にする必要が無いのはおわかりいただけたはず。
ただ、上に挙げたデメリットなどがある以上、全ての人が格安SIMに変えるべき!という訳でもありません。
映画やドラマ・アニメをスマホで良く観る人や、ケータイ払いを使う人は、docomoから乗り換えないほうが生活を快適に送れるはず。
映画やドラマ・アニメが好きな人
映画やドラマ・アニメなどの映像作品が好きな人は、docomoスマホから変えるべきではありません。
映像は、どうしても通信量が多くなってしまうもの。
いつもカクカクしてしまうほどではありませんが、カクつきを完全に防げるほどでもありません。
ただ、dTVはdocomo回線ユーザー以外にも展開しているサービス。多少のカクつきを気にしないならば、格安SIMの方がお得ではあります。
ケータイ払いでサービス利用やアプリ課金をしている人
docomoのケータイ払いを利用している人も、docomoスマホから変えるべきではありません。
格安SIMには、そもそもケータイ払いシステムがありません。
ちょっとした買い物や、アプリ・サービスの利用及び課金など、ケータイ払いを賢く使っている方が格安SIMへ乗り換えてしまうと、生活が大きく不便になってしまいます。
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docomo回線を使っている主要格安SIM一覧
700以上あると言われる格安SIM業者ですが、契約が集中するのは、およそ13社ほどとのこと。
これは、実際に契約数を比較できる方がおっしゃっている話なので、ほぼ間違いないでしょう。
そして、この13社は全てdocomo回線を取り扱っています。
つまりdocomo回線から格安SIM回線へ乗り換えるのであれば、この13社から選ぶのが現実的です。
業者名 | 人気 | 速度 | 月額(最安) |
---|---|---|---|
UQモバイル | 高 | 超高速 | 980円 |
格安SIM人気No.1 | |||
BIGLOBEモバイル | 高 | 速い | 900円 |
Youtube見放題 各種キャンペーンも充実 | |||
LINEモバイル | 高 | ちょい遅 | 500円 |
LINEアプリがデータ消費なし | |||
楽天モバイル | 高 | 遅い | 525円 |
楽天市場でポイント増加 | |||
ワイモバイル | 高 | 速い | 1,980円 |
Yahooプレミアム会員費無料 | |||
IIJmio | 中 | ちょい速 | 900円 |
通信の安定感はピカイチ | |||
DMMモバイル | 中 | ちょい速 | 440円 |
月額料金の10%がDMMポイント還元 | |||
mineo | 中 | ちょい速 | 700円 |
データのシェアが可能 家族割りアリ | |||
OCN モバイル ONE | 中 | 遅い | 900円 |
業界の古参 NTT運営 | |||
QTモバイル | 中 | ちょい遅 | 700円 |
特筆点なし | |||
LIBMO | 低 | ちょい遅 | 480円 |
アプリDLに速度制限あり | |||
LinksMate | 低 | 超高速 | 500円 |
ゲームアイテムのおまけ付き(Cygames運営) | |||
エキサイトモバイル | 低 | ちょい遅 | 500円 |
データ従量制 データシェアあり |
1番おすすめなのはIIJmio
人気格安SIM13サービスの中から、あえてdocomoユーザーへのお勧めを1つ挙げるとすればIIJmio。
超高速回線や激安料金こそありませんが、業界全体で見てもそこそこ速い回線が、安定して使えます。
いくら速くても、ふとした拍子に繋がらなくなったり、アクセス集中で遅くなってしまっては意味がありません。
激安ではないと言っても、docomo回線と比べれば爆安。
月12GBの大容量データと、音声通話を兼ね備えたファミリープランでも、月額3,260円で利用できます。