この記事では、コスプレ衣装の最高級ブランド「コスパティオ(COSPATIO)」について掲載しています。
衣装のクオリティや、基本的な企業・ブランド情報などわかりやすい形で解説中。
(主に僕からの)評判なども掲載していますが、あいにく当方はコスパティオ信者なので、甘めなレビューになっています。あしからず。
衣装はやっぱりコスパティオ!!
目次
基本情報
サイズ展開
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S / M / L / XL / XXL
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---|---|
価格帯(一式)
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30,000 ~ 80,000円程度
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中古相場
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新品の50~80%程度
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展開ブランド
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メインジャンル
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創業年月
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1995年5月
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取り扱い店舗
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COSPATIOは、株式会社コスパが運営しているブランドラインの1つ。
もとは「COSPA(コスチュームパラダイス)」の1ラインで運営されていた元会社が、アニメグッズ展開の充実などによる販売戦略の多様化に併い、いくつかのブランドに先分かれしたのが始まりです。
COSPATIOになってからは、COSPA時代よりも一層クオリティが向上した反面、値段も着々と高くなっていっている印象。
衣装は業界最高クオリティ
コスパティオの衣装は、とにかく高品質で知られています。
あまり広くは無いコスプレ衣装業界ですが、その中で最高のクオリティであることは間違いないでしょう。
他ブランドが「高品質なコスプレ衣装」なのに対して、コスパティオの衣装は「やべぇデザインのアパレル」のような印象です。
……良いことなのかはまぁ別として
高級な布地を使用
コスパティオの衣装は、布地からしてまず高級。
織り目がなめらか・しなやかな生地でありながら、しっかりと編みこんであります。
ハリがあるのでシワになりにくいですし、白い生地でも透けることはまずありません。
丁寧な縫製
コスパティオは、縫製の技術や丁寧さも一級品です。ほつれにくさは業界随一で、縫い目も綺麗。
とはいえ、あくまで布と糸の集合体ですので、中古で購入するとボタンホールがほつれている物も少なくはありません。
縫製に関しては、大手企業はどこも限界近く頑張っているかな、という印象を受けます。
シルエットは三次元寄り
COSPATIOの衣装は、綺麗でありながら三次元アパレルに寄せたシルエットです。キャラクターを直接再現するよりも、キャラクターの衣装がリアルに存在していたらどうなるか、を追及しているようで。
キャラクターがデフォルメされているならば、作品内で衣装もデフォルメされているのは必然。三次元の人間が着用するのであれば、衣装のデフォルメも解いたほうが自然な仕上がりになります。
大きく動いてもシルエットが崩れないのはCOSPATIOならではですが、決められたポーズなどでの撮影映えは、値段ほどの価値を感じないかもしれません。
細かいデザインに相違がある弊害も
また、三次元寄りのシルエットは、メリットだけではありません。衣装のデフォルメを解く時に、細かいデザインが変化してしまう弊害もあります。
胸ポケットの大きさや、細かいボタンの位置などが特に顕著。
とはいえ、全て公式の監修が入っている以上、衣装としておこすなら、むしろこちらが正解なのかも……?
ボタンの位置が少しだけ外側に寄っています
ディテールの作りこみも見事
胸元には、設定に合わせて型から作成した“鎮守府制式桜紋章金釦”がついています。金属製のボタンに金メッキ加工を施し、重厚感のある仕上がりになっています。引用元: 艦これ 金剛型 共通上着セット
制服のラインやプリント、ボタンの造詣など、細かいディテールの作りこみも見事の一言。
金属の加工などはコストがかかるため、ACOSなどの大手メーカーでも妥協を良く見かけるなか、コスパティオは型から作りやがります。
ただ、恐らくコレだけで定価が数千円上乗せされているはず。これを高いととるかどうかで、COSPATIO衣装を手にとるかどうかが変わってくるでしょう。
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お値段もトップクラス(高い)
品質がトップクラスなら、お値段もトップクラス。
コスパティオ製の衣装は、キャラクターの1式を揃えようとすると、制服系でも40,000円くらいになります。
中には80,000円を超えるようなものも……。
某アスナさんの28万は後述
バラ売りでの販売
「コスプレは自作」が当然だった時代からあるメーカーなので、一部だけでも自作できるように、衣装の販売形態はバラ売り。
基本的には、「ジャケットセット」や「スカートセット」など、複数に分けて販売されています。
トップス/ボトムスだけ買う選択肢もある
大抵の衣装がバラ売りなので、「トップスだけ」「ボトムスだけ」買うような選択肢も十分にあるでしょう。
「トップスのシルエットだけはこだわりたい」だとか、「綺麗に広がるスカートが欲しい」だとかの需要にはぴったりマッチしたブランドです。
また、ばら売りであれば中古で下だけ手に入れて、上は新品を買う、なんて方法もあります。コスプレ市場は「一式揃っているか否か」で価値が大きく変わるので、古着に抵抗が無ければお得にコスプレできるやも。
中古相場も値崩れしにくい
お値段がトップクラスなコスパティオ製衣装ですが、中古での相場も値崩れしにくい印象を受けます。
企業運営の中古衣装ショップはもちろんのこと、捨て値で取り引きされがちな「メルカリ」や「ヤフオク」などでも1式10,000円超えはザラ。
過去に人気があったジャンルの商品などは、旬を過ぎても定価近い値段で取引されがちです。(女性キャラクターのみ)
なんだろうと9,800円!とか見ると安く感じるレベル
男性キャラクターはほぼ捨て値
ただ、男性キャラクターの衣装は、捨て値で取引される傾向にあります。
後述の通り、主に「作品に忠実な女性キャラの衣装が欲しい男性」(装飾/着用問わず)をメインターゲットとしたメーカーなので、大抵の衣装は5,000円もせずに購入できるはず。
年始の福袋を「ギャンブル要素が強い」と評する方が多いのは、主にこのへんが理由だったりします。
1995年5月に創業
コスパティオの創業は、1995年の5月。
「コスパ」というダンスパーティーを企画していた創業者が、コスプレ衣装の販売にチャンスを見いだしたのがはじまりです。
当時は「コスチュームパラダイス」として運営されており、キャラクターグッズ事業に手を出す際、名称を「株式会社コスパ」へと変えました。
COSPA時代はCOSPATIOほどクオリティが高くない
コスチュームパラダイス時代の衣装に、現在のCOSPATIOほどのクオリティはありません。
白地に黒い「COSPA」の文字が躍る当時ロゴを見かけて、コスパ製だ、と飛びつくと少し後悔するかも。
ディテールへのこだわりや布の品質は当時から高めですが、「ここ裏地ないの?」なんて感じる衣装も少なくありません。
1990年代のアイテムだから当然なんだけども
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複数ブランドを展開
コスパティオを運営している「株式会社コスパ」は、複数の衣装ブランドを展開しています。
また、コスパティオの中にも、飛びぬけて高額な「LIMITED EDITION」というラインが存在。
COSPATIO(通常ブランド)
通常のコスパティオは、前述の通り「高品質・高価格」なコスプレ衣装ブランド。
「株式会社コスパ」の業務をそのまま引き継いだブランドラインで、業界最高品質だと断言できるクオリティが売りです。
品質を考えると、割高なイメージは無い印象。オーダーメイドを受け付けているのもCOSPATIO。
TRAnTRIp(パーティ衣装)
TRAnTRIpは、株式会社コスパの運営する、パーティ用衣装のブランド。読みは「トラントリップ」です。
ONEPIECEやドラゴンボールなど、認知度の高いパーティ衣装が主。ドン・キホーテなどのディスカウントストアにも卸しているようで、様々なところで見かけます。
コストパフォーマンスは良い
どうしてもコスパティオと比べてしまいがちなTRAnTRIpですが、衣装のコストパフォーマンスには優れています。
布地に大きな妥協はありませんし、型紙の質が良いのかシルエットも美しい。お抱えのパタンナーが優秀なので、クオリティとしては十分かもしれません。
初代プリキュアの衣装が店頭展示されているのを見かけましたが、スッキリかつメリハリのある印象でした。ボトムスのウェストがゴムだったりするのはご愛嬌。
パッケージの写真はすっげー安っぽい
COSPATIOと同じアイテムもあるので注意
コスパティオで生産しているのと同じアイテムが、TRAnTRIpでも販売されていることがあるので、その点は要注意。
TRAnTRIp製の衣装が、「コスパ製」などという文句で売られていたりもしますし。嘘は言って無いんだけども。
定番どころでは「エヴァンゲリオン」の制服、少し遡ると「ハヤテのごとく」の白皇学院女子制服なんかが良い例でしょうか。
LIMITED EDITION(完全受注生産)
COSPATIO LIMITED EDITIONは、受注生産のみで販売されるブランドライン。
タグには、通常のコスパティオロゴに加えて、「LIMITED EDITION」というピンク色の文字が光ります。
値段がアホみたいに高い
LIMITED入りの理由
- 「金属アイテムが多すぎる」
- 「布地が特殊すぎる」
- 「デザインが複雑すぎる」
受注生産化する理由こそ様々ですが、どれも値段はアホみたいに高いのが特徴です。100人に聞いたら、100人が「高い」と答えると思います。
流通前提で企画されている通常の衣装と違い、「好きに作って値段は後から決める」スタイルなのでしょう。値段が青天井もいいところ。
わかりやすい例ですと、ソードアート・オンラインのアスナ(血盟騎士団ver.)が272,160円。いや、イベントで着れんくね?それ。
▶COSPATIO LIMITED EDITION商品一覧(公式)
保存用も買うと50万超え!!
二次元コスパ
主にTシャツやパーカーなどの「アニメグッズ的アパレル」を展開している二次元コスパでも、稀にコスプレとして利用できる商品が販売されます。
基本的にはブランドに沿った、「再現パーカー」「再現ジャケット」などの商品が常ですが、稀に小物を二次元コスパラインで別販売することも。
例えば、艦これの金剛型はヘッドパーツ(電探)だけ二次元コスパから発売されました。
結果として、電探だけ長期に渡って再販売されず貴重になってる謎案件
ターゲットは男性
コスパティオの販売ターゲット層は、主に男性。学生が気軽に買える値段ではないので、年代は20代中ごろ~40代くらいでしょうか。
イベントや撮影で着用するための衣装であれば、「コスパティオ1着よりACOS2~3着」という方も多いでしょう。
収集癖のある方を狙っているイメージです。
美少女コンテンツ作品の製品が多い
いわゆる「おじさん」に焦点を当てているブランドなので、製品の元ネタも美少女コンテンツ作品が多いです。
学園モノのアニメとか、アニメ化もしてないギャルゲーとか。美少女ゲームの制服はデザインが超絶奇抜なので、衣装映えもします。時おり数年前に流行した作品の衣装が突然発売されたりと、あまり旬にはこだわっていない様子。
購入する側も、「好みの作品だから」というより、「見栄える衣装だから」という理由で購入する方が少なくありません。
コレクションアイテムとしての側面も
コスパティオの衣装には、コレクションアイテムとしての側面もあります。
「ターゲットは男性」とはいえ、着用するばかりが衣装ではなし。トルソーなどに着用させて飾る「インテリア」として楽しむ場合もそこそこあるようで。
中には、着る用のLと飾る用のSを二着買いするような猛者まで。実際、店頭展示はSサイズで行われていることが多く、装飾として利用するなら小さいサイズが良さそうです。
フィギュアやタペストリーみたいなもんだよね
在庫が無くなっても再生産チャンスあり
品切れ商品詳細ページの下部、リクエストのフォームにメールアドレスを入力して、リクエストボタンをクリック!
一つの商品に対して一度のみリクエストできます。再生産のお知らせ後に再度、品切れとなった場合は再びリクエストが可能です。引用元: リクエストとは?
コレクションアイテムとしての側面も強いので、在庫の無くなった古い衣装であっても、再生産のチャンスがあります。
該当衣装の公式ページ送れる「再生産リクエスト」に応じて企画されているようなので、買い逃した衣装は申請しておきましょう。
男性キャラ・女性向け作品は人気が薄い
コスパティオ製衣装の中でも、男性キャラや女性向け作品の衣装は、人気が薄い傾向にあります。
その分中古ショップなどでも安価で見かけるので、興味のある衣装があれば、手にとってみるのもオススメです。
そもそもの流通量が少ないので、よく見かける、というほどではありませんが……。
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サイズ展開が幅広い
コスパティオの衣装は、サイズ展開が幅広いのも特徴です。
昔の衣装でもSからXLまでありますし、2015年12月以降の新規衣装には、XXLサイズの展開も追加されています。
大きいサイズが人気
顧客に男性が多いので、衣装のサイズも大きいものが人気です。
中古通販や福袋などでも、XLから売れていく印象。
当然、中古ショップでも、大きいサイズは高値で取り引きされがち。Sサイズなんかは、割安であったり売れ残っていたりすることが多いです。
オーダーメイド製作も可能
コスパティオでは、衣装販売のほか、オーダーメイド衣装の製作業務もおこなっています。
企業からの依頼も定期的に請け負っており、美少女ゲームのプロモーションはもちろんのこと、地上波TV番組の衣装やモンハンワールド、アサシンクリード3などの衣装も手がけている様子。
大きなお金が動くコスプレは大抵COSPATIOオーダーかも。
オーダーメイド価格は青天井
コスパティオのオーダーメイドにかかる価格としては、「青天井」という言葉がふさわしいでしょう。
例えば、ワッペンひとつにしても「イラスト化→イラレデータ化→専用機材利用」という手順を踏む以上1万円はザラにかかります。
体系にあわせて型紙を起こし、設定に酷似したアクリル珠を削り、金属パーツをウレタン造詣で再現し……などで、専門家数名を数ヶ月拘束すれば、人件費だけで100万円規模の世界かもしれません。
とはいえ、わざわざCOSPATIOにオーダーするのに素材やディテールを妥協するのも本末転倒。
かなり複雑な衣装をガチで依頼するなら、200万円近い予算があってもバチは当たらないような気がします。
もはや「根も葉も無い噂」レベルではありますが、Twitterで「見積もり140万円」なる話もありましたし。量産を想定したアスナさん衣装が28万だと考えると、鎧パーツは危険な臭いがしますね。
cospatioでオーダーメイドの見積もりしてもらったら140万だったんですけど普通ですか?って知恵袋あったけど14万の間違いだろ?
そうだと言ってくれ
何頼んだんだよww— Kaito (@Dearly_towns) 2016年11月9日
10万円くらいからもオーダー可能?
とはいえ、実績のあるプロの手で作られた衣装がオーダーで欲しいだけならば、恐らく10万円程度から可能ではあるはず。
オーダーメイドの早期申し込みで還元ポイントが増加する「早こみ」の宣伝チラシには「例)10万円のオーダーの場合…」などと掲載されています。さらに、公式の「オーダーシート記入例」の予算項に「25万円」とも。
恐らく、簡単な衣装(セーラー服など)が10万円くらいで、フルセット製作が25万円くらいなのではないでしょうか。見積もりは無料なので、一度聞いてみるべきでしょう。そこそこ品質重視なオーダー例で25万円ですし、30万円もあれば、布メインの衣装は満足に仕上がりそうなイメージ。
や、勝手な妄想ですけども……
コスプレ知恵袋では、実際に27万円でフルオーダーした方の体験談もありました。
オーダーする価値は十二分にあり
「めっちゃ高そうだ」ということを数行に渡って解説してきたCOSPATIOのオーダーですが、予算があるのであれば、オーダーする価値は十二分にあるでしょう。
その評判は、何よりも「企業オーダー製作例」ページが定期的に更新される点で明白です。
テレビ番組やゲームタイトルが、自社名を出してまで掲載を許可しているということは、用途に対して十分なクオリティがあったということ。
ただ、まぁ、MHWやアサクリ3のプロモーション衣装とかはやっぱり100万円くらい普通にしそうなのがなんとも。
▶オーダーメイドコスチュームの衣装制作一覧|COSPATIO
衣装の素材や小物も充実
コスパティオでは、衣装そのもののほか、衣装製作用の小物や素材なども充実しています。
コスプレイヤーの方ですと、衣装そのものより利用の機会は多いかもしれません。
ウィッグ・手袋などのサポートアイテム
奇抜な色のウィッグや半端な丈の合皮グローブなど、コスプレ界隈でのみ汎用性の高いオリジナルアイテムの数々。
制服っぽいチェックのプリーツスカートなんかも販売されています。
監修などの手間が無いからか、キャラクター衣装と比べるとかなり安価で購入できる印象。
レンズ石などの衣装素材
レンズ型の透明な石など、必要になるけどどこで買えば良いかわからないような素材の販売も。
特に1990~2000年代あたり、透明なパーツを使いたがる風潮、ありましたよね。キャラデザ。
「本物」の制服ブラウスや白衣
コスパティオでは、セレクトアイテムとして、実際の現場で利用されている制服ブラウスや白衣なども販売されています。
コスパティオ製ではないので、購入する際は要注意。
秋葉原本店では、MONTBLANC(モンブラン)の白衣なんかを取り扱っていました。
公式取り扱い店舗一覧
通販 | COSPATIO公式サイト |
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東京 | コスパティオ 秋葉原本店 |
大阪 | コスパティオ ジーストア大阪店 |
宮城 | コスパティオ ジーストア仙台店 |
愛知 | コスパティオ ジーストア名古屋店 |
福岡 | コスパティオ ジーストア福岡店 |
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