どうも、貧乏暇あり、hkmです。
今日ようやく、重い腰を上げて、国民年金における若年者納付猶予制度の申請を行ってきました。
5回目ともなると慣れたものですが、未経験者からすると、役所での手続きって敷居の高いもの。
っつーことで、今回は「国民年金の納付猶予制度」についてです。
納付猶予制度とは
そもそも、国民年金における納付猶予とは。
読んで字の如く、申請を行う事で、国民年金の納付を待ってもらえるよ!ってな制度です。
どのようなメリットがあるかといえば、
- 財産の差し押さえを回避
- 年金受給資格期間の延長
といったところが代表的でしょうか。
財産の差し押さえを回避
まずは、財産の差し押さえを回避できる、という点。
というのも、国民年金の納付は国民の義務。
義務を放棄していると、国家は然るべき対応を行えます。
国民年金を滞納した場合は金銭的なものですので、滞納者に対して、財産を差し押さえられるんですね。
特に、納付猶予制度の対象となりやすい「被扶養者」が滞納を続けている場合、差し押さえの対象となるのは世帯主。
世帯収入はそこそこあるのに、自身の収入は少ないから年金滞納!ってのが一番危険な感じ。
年金受給資格期間の延長
また、納付猶予中は、年金受給資格期間として扱われるのもポイント。
受給資格期間とは、つまるところ「受給する資格を得ている期間」。
字のままですね。
現在の国民年金は、この「受給資格期間」が10年以上ないと受け取ることができません。
納付猶予を受ける条件
国民年金の納付猶予制度。
国民全員に適用してしまえば、当然破綻してしまいますので、当然ながら「制度の対象になる条件」というものが存在しています。
平成29年度の条件は、
- 20歳以上50歳未満
- 前年度の収入が122万円以下
です。
20歳以上50歳未満
まずは年齢。
下は国民年金加入の条件となる、20歳以上。
上は「若年者」と言っていいのか怪しい50歳未満。
元は30歳未満の狭い範囲のみ対象の制度となっていましたが、平成28年より条件が緩和され、今は50歳未満の方までの広い範囲が対象になっています。
平成37年までの時限措置
ただ、今20歳の方が、29年間に渡って猶予制度を利用できるか、といえばそうではなく。
そもそも「猶予制度」というのは時限的な措置で、平成37年6月の終了が予定されています。
前年度の収入が122万円以下
また、当然ながら収入にも制限があります。
厳密には、所得が
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
以下の方。
扶養親族の方がいらっしゃらない、一般的なニートやフリーターであれば、(35+22)万円、つまりは所得が57万円以下の国民。
ただ、収入のうち最低65万円は「所得」から控除されますので、
(57+65)万、つまりは給与などの収入が122万円以下であれば納付猶予の対象となります。
納付免除との違い
ちなみに、国民年金には「納付免除」という制度も存在しています。
こちらも字のまま、納付せずとも満額納付した扱いになる、いわば納付猶予の上位互換。
条件としても、年齢制限が無く、所得制限も猶予と同じく57万円。
全てにおいて勝っているように見えるのですが、ただ一点、「所得」を見る範囲が違うんです。
猶予が本人と配偶者の所得しか参照しないのに対して、免除は世帯主の所得も参照します。
判りやすく言えば、「親が年収122万超えてたら無理」ということです。
- 扶養も受けず、年間122万円以内で生活しているような方
- 扶養親族が多すぎて、とてもじゃないけど家計が回らないような方
に向けた制度なんですね。
そういった方に対して、1人あたり1年25万で扶養しろってのも無茶な話だと思うけども。
納付猶予の申請は超簡単
さて、メリットの塊である納付猶予制度ですが、申請の方法に関しては、地味に探しにくかったり。
然るべき機関へ赴き申請して、まとまった期間を待って……ともなると、敷居が高く見えがち。
実際に、それで尻込みして、滞納をキメこんでる方もいらっしゃるはず。
が、実際の手順は
- 役所へ行って
- 名前、住所、電話番号、年度を書いて
- 3ヶ月待つ
これだけ。
持ち物も年金手帳のみ。
お住まいの自治体によっても多少は変化するとは思いますが、「住民税申告書」さえ提出していれば、本当にこれだけ。
役所へ行く
基本的には、各々が住んでいる自治体の役所で、国民年金に関する窓口が存在しています。
そのため、市役所なり区役所なりでの手続きが可能です。
国民年金は国民年金として孤立しているため、窓口のたらいまわしもありません。
申請書を記入
年金手帳を渡し、「納付猶予の申請をしたい」という旨を伝えると、申請用の書類を用意してもらえます。
29年度の申請書は
- 名前
- 住所
- 電話番号
- 年度(平成29年)
のみの記入で申請できました。
生年月日すら自動で入力されてやんの。
その場で手書きする以上、どうあがいても「本人による署名」となるため、捺印の必要もありません。
印鑑が自宅でお留守番してても問題なし。
3ヶ月待つ
窓口での申請が完了したら、あとは結果を待つだけ。
およそ3ヶ月ほど待てば、ハガキにて結果が郵送されてきます。
条件に当てはまっていれば、基本的には何の問題もなく申請が通るでしょう。
住民税申告書を提出していない場合
ちなみに、毎年度末に送られてくる「住民税申告書」を提出していない場合、手続きが少々面倒臭いことになります。
東京都内特別区であれば、「特別区民税・都民税申告書」と呼ばれるこの書類。
確定申告書とは違いますが、自治体に対して「今年の収入はこんなもんだよ」という証明を行うための書類です。
納付猶予制度におけるそもそもの基準である「所得」は、こちらの書類を参照しているため、住民税の申告書を提出していない場合は、低所得の証明が行えません。
該当年度の収入を証明するものであり、原則3月中旬を締め切りとしている申告書。
ぶっちゃけ、もう間に合わない。
……はずなんですけど、その辺は大きく融通を利かせてくれるようで。
最初に納付猶予申請を行った時、僕も申告書を出していなかったのですが、なんと新たに書類を用意、受領までしていただきました。
納付猶予制度は毎年7月中のみの受付となるため、4ヶ月間の遅刻。
でありながら、該当年度もしっかりと猶予制度の対象となっています。
こういった好意を前提とするのはよくありませんが、今でもまだ手遅れって訳じゃないよ、ということで。
締め切りは7月末
どうやら、国民年金の手続きは6月末を節目としているようで、納付猶予をはじめとした「年金に関する申請」は、毎年7月中のみの受付となっているようです。
窓口にさえ到着すれば10分もかからずに申請できますし、昨年度の収入が少なかった方はぜひとも申請してみてはいかがでしょうか。
特に、暇をもてあましているニートとかね。
面倒くさい買い物をついでに済ませる良い機会だったりするし。
ちなみに、去年は帰りに焼肉でランチとしゃれ込みました。