この記事では、ワキ用体温計でうまく測れない場合の対処法について解説しています。
なんど測ってもエラーになってしまう、計測結果が明らかに低い、等の場合に参考としてごらんいただければ幸い。
一般的なワキ用体温計を想定しています
目次
計測部分をワキにしっかり当てる
オムロン 電子体温計 スピード検温15秒予測 けんおんくん MC-688 商品ページより
- ワキのくぼみの中央に体温計の先端をあてます。(体温計の先を下から上にむけて、押し上げるようにはさみます。)
- 体温計が上半身に対し30度くらいになるようにしてワキをしっかり閉じます。ワキが密閉されるようにしっかり閉じ、ヒジをわき腹に密着させます。手のひらを上向きにすると、ワキがしまります。さらに体温計をはさんだ方のヒジをもう一方の手で軽く押さえます。
引用元: ワキでの検温方法|テルモ体温研究所
ワキ用の体温計は、金属でできた計測部分を、ワキの壁にしっかり当てる必要があります。
斜め上から挟んでしまうと隙間ができやすく、体温計メーカーからは、斜め下からの計測が推奨されています。
背筋を伸ばす
猫背だと、体温を上手く測れません。
背筋が曲がっていると、頭だけでなく、肩や肘まで肋骨より前へ出てしまいます。
アバラより肘が前に出た状況で力を入れても、ワキに隙間ができてしまい、実際の体温より低い結果になったり、計測できずエラーを吐いたりします。
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ワキの水分を拭う
汗などでワキがぬれている場合、計測前に必ずタオルなどで拭って乾燥させましょう。
汗は体温を下げるためにかくものですから、そのまま計測してしまうと、実際の体温より低い温度が計測されます。
リラックスした状態で測る
体温計を使う場合、運動直後などは避け、リラックスした状態で計測しましょう。
運動や入浴などは、体温の上昇に繋がります。
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ワキ用体温計を使う
ワキで上手く体温を測れない場合、その体温計がワキ用であるかしっかり確認しましょう。
例えば口用の体温計でも計測することは可能ですが、体温計がクチのための形をしており、ワキと体温計の間に隙間ができやすいです。
体温計Q&A
Q.医療現場用と家庭用の体温計って何が違うの?
A.明確な違いはありません
規格上、医療用と家庭用の区別はありませんが、家族の中で使われる家庭用のものと違い、医療機関では、不特定多数の患者さんを測定するので、衛生面から消毒が必要になります。消毒の方法は、はさむ先端部分だけでなく、体温計全体を消毒液に浸ける場合もあるため、防水処理が施されたものが必要になります。
メーカー公式のホームページによると、規格上での明確な違いは無いとのこと。
ただ、消毒のための取りまわしを考えると防水が必須。
そのほか、
- 短時間タイプの予測式モデル
- ON/OFFスイッチの無いモデル
が採用されやすいようです。
病院モデル | 理由 |
---|---|
防水 | 消毒のため |
予測式 | 患者の負担を減らすため |
スイッチ無し | 単純に邪魔 |
Q.『予測式』と『実測式』の違いって?
A.その名の通り体温を予測するか実測するか
実測式の欠点とも言える「測定時間」を短縮するために1983年にテルモが日本ではじめて開発した方式です。多くの人の体温上昇データを統計的に処理し、演算式にして、ワキであれば10分後の平衡温がどのくらいになるのかを、高い精度で短時間に表示します。したがって、予測式体温計は、約20秒の短時間で正しい体温を測ることができるのです。引用元: 実測式と予測式|テルモ体温研究所
予測式は、統計的なデータに基づいて、実際の体温を測りはじめの数秒で予測してしまう体温計。
その分実測式より精度が落ちる……かといえばそんなことはありません。
挟み続ければ続けるほど、計測者の微動などで体温計がズレてしまうリスクも増加します。
予測式の体温計は、気軽さだけでなく、正確な体温を計測するのにも一役買っているのです。
医療現場で採用されているのも、大抵予測式。予測式の体温計は、そのまま挟み続けると実測値を出してくれるものも多いです。