DMMのブラウザゲーム『ミストトレインガールズ』。
2020年9月リリース後、早速プレイしてみた感想は「どうあがいても流行らない」でした。
そこでこの記事では、口だけクソオタクの著者が流行らなそうと感じた2つを軸に、ミストレというゲームをレビューしてみようかなと。
素人は好き勝手言えるからいいよね
目次
1.「ミストレじゃなきゃダメな理由」が無い
- ゲームシステムが丸ごとロマサガRS
- コンセプト元の「付加価値」をはき違えている
ミストトレインガールズをプレイして最初に感じたのが、「このゲームじゃないとできない体験」が無いという点。
ゲームシステムはスクエニのアプリゲーム『ロマンシング サガ リ・ユニバース』を丸ごとパクったもので、よくできてはいるものの、つまるところロマサガRSをプレイすれば事足りる状況。
こういったパクりゲームはいかに「付加価値でパクり元と差を付けるか」が重要になるのですが、この付加価値のコンセプトとして参考にしたであろうゲームの流行った理由を少しはき違えている印象も受けました。
ゲームシステムが丸ごとロマサガRS
まずやはり気になるのは、バトル・育成・クエストなどなど、ほぼすべてのコンテンツがロマサガRSのシステムをそのまま流用している点。
ソシャゲ・ブラゲが無法地帯すぎてパクり自体は容認される傾向にありますが、それにしても「工夫が足りない」の一言に尽きる印象を受けました。
いかに治外法権といえども、2つ以上のゲームの良いところをパクってニコイチすることで個性を演出するのは最低限ではないかなと。
特にロマサガRSは『育成』を軸にしたゲームシステム。
どうしても時間をかけたやりこみがコンセプトになりますので、じゃあわざわざロマサガRSにかけた時間を蹴ってまでこれやんの?という話に。
それこそDMMには艦これの成功例があるわけですから、ああいった『ガチャだけどガチャっぽくないキャラ提供システム』を実装するだけでも違う印象を与えられたのではないかなと。
まぁ建造は儲かんないって話なんだろうけど
コンセプト元の「付加価値」をはき違えている
パクっただけでは誰もプレイしない。
それは制作側もわかっていますから、付加価値としてゴリゴリのアニメやフルボイスシナリオなどの『キャラコンテンツ』を付加価値として与えています。
さて、この手法で成功を収めたゲームとして出るのはやはり『プリンセスコネクト Re:Dive』ですので、ビジネスコンセプトとしてはプリコネをパクっていると考えるのが自然でしょう。
プリコネも似たような名前のゲーム『ヴァルキリーコネクト』のシステムをほぼ流用。売上はパクり元超えてそうだけど……。
ただぶっちゃけ、キャラ作り・ストーリー作りが雑になったプリコネよりも石を配らなくなったプリコネの方がユーザー離れは加速するはず。
つまり、流行の本質は「プレイヤー囲い込みの上手さ」にあると思います。
そこをはき違えて「お、キャラコンテンツは得意やでw」といったノリで作ってしまったのでは、というのが正直な印象。
キャラゲーなのにキャラ入手がガチャだけってのも割とひどい話。それこそ持ってないキャラの欠片も入手できるハードクエスト的なヤツは必要だったんじゃ……?
2.「ユーザーを集めるプラン」が見切り発車
- 「DMMgames」というプラットフォーム
- R-18化による人口のさらなる分散
さて、ゲームとしてはガワだけ丁寧、実はお粗末なミストトレインガールズ。
そんなゲームでも一度人口さえ増やせれば、「みんなやってる」という付加価値によって遊んでもらえるのがこの業界。
……なのですが、そのための「ユーザーを集めるプラン」までもがどう見ても見切り発車。ゲームとして作りたいものを作っている印象は受けないのに、ビジネスとしても本気を感じられません。
トレイン……、電車だけに……?
「DMMGAMES」というプラットフォーム
とにもかくにも、ぶっちゃけDMMGAMESというプラットフォームがもはや墓地である点。
現在の日本のオンラインゲーム市場において、PCがモバイルに勝てる理由はどこにもありません。
そんな時代に、ブラウザでしか遊べないDMMで専売するというのは、儲けたくないと言っているのとほぼ同義。
一世を風靡した「艦これ」や「アイギス」には、まだまだブラウザゲーの元気も、そして過疎プラットフォームに客を呼び込むだけのゲームの魅力もありました。
ただ、2020年現在のミストレにはそのどちらもありません。
製作費をかけたブラゲ!としてガンガン広告を打っていたマジカミですら、結局はアプリ版リリースおよびそれに伴う広告動画依頼などで巻き返しを図っている最中。
ストア審査を通るゲームを作るだけの熱量やリソースがあるなら、メインプラットフォームにDMMを選ぶ必要はどこにもないのでは。
R-18化による人口のさらなる分散
さらに言えば、R-18版をリリースしていることもむしろ向かい風になるのではないかなと。
DMMは一般版とR-18版(FANZA)で、人気ランキングの勘定を別にしてあります。
つまり、R-18版をリリースすると、人気ランキングの順位は取りにくくなる傾向にあります。
でもって、人気ランキングは非常に大きなユーザーの入り口。DMMGAMES勢は回遊魚的な側面がありますから、人気ランキングからプレイするゲームを選ぶことも少なくありません。
もちろんR-18コンテンツを推しているゲームならR-18ランキングで勝負できるのは当然メリット。
ですが、著名作家の参画やらフルボイスシナリオやら、商品として推している部分がそれとは少し異なるのが気になりました。
商品と販売戦力がちぐはぐ感
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結果としてユーザー単価を高くせざるを得ない
以上が、ミストレをプレイして感じた流行らない2つの理由。
丁寧に作っている印象は受けますので、制作コストがかさむ反面、ユーザーの定着は弱そう。
となると、結果としてユーザー単価は高くせざるを得ない状況に陥りそうな気がします。
限定キャラバシバシ、インフレバシバシ……といったガチャゲーとなる未来はそう遠くない場所にありそう。