2017年3月に発売されたニンテンドースイッチ。

2年後の2019年9月には、廉価・携帯版の「NintendoSwitchLite」が発売されました。

が、発売から3年が経とうとしているにも関わらず、値崩れどころか品薄が続いているのは皆様ご承知のとおり。

そこでこの記事では、Lite・通常版問わず、スイッチが売れ続ける理由について解説してみようと思います。

ぼく

いまだに地域によってはどこにも売ってなかったりしますよね

ニンテンドースイッチが売れ続ける3つの理由

  1. Switch専売ソフトの層が厚い
  2. 中国の生活水準向上
  3. 「副業元年」が重なった

NintendoSwitchが不思議と売れ続ける主な理由はこの3つ。

任天堂のソフト開発力はやはり無視できませんが、それ以上に中国での需要向上が、そのまま日本の品薄に繋がっていると感じます。

1.Switch専売ソフトの層が厚い


『スマブラ』『ポケモン』『マリオ』『ゼルダ』『スプラトゥーン』と、任天堂の主力ゲームソフトはどれも自社ハード専売。

特にスマブラやポケモンは大規模な国際大会が開かれるほどの人気でありながら、世界的なスタンダードである『PCでのプレイ』ができません。

結果として、いつになっても「そのゲームをプレイするために買う」層が存在するため、需要が無くなることはありません。

2.中国の生活水準向上

お隣の国中国は、年々爆発的な成長を続けており、伴い生活水準も向上しつづけています。

ですが、政府による締め付けがお世辞にも緩いとは言えず、富裕層の娯楽は輸入(特に個人輸入)に頼る部分も大きいのが事実。

その「富裕層」は、もちろん国の成長に従うにつれ増加。でもって当てはまる人口の増加に比例して、Switchの需要も増加。

結果、最も容易な輸入先として、日本の小売市場が目を付けられている状況です。

3.「副業元年」が重なった

Switch全盛期の2018年はいわゆる「副業元年」と呼ばれ、メディアなどで就業以外の収入が注目された年。

特に転売ビジネスは「せどり」としてすでに普及しており、広める人口が多い=影響を受ける人も多い、ということで、転売ヤーの人口も爆発的に増えた年でした。

そこに高需要の任天堂ハードが重なったことで、転売ヤーによる買占めが横行。容易に利益が出ると知れ渡ったため、手軽な転売先として候補に入れ続けられています。

ぼく

転売ヤー=転売+バイヤーを絡めた呼び方。小売店からの転売をコンスタントに行う個人の総称です

「2.」と「3.」の相乗効果が大きい

さて、Switch需要の理由を3つ説明しましたが、どうにもそれぞれ単体で見ると理由としては薄い気がします。

実際にその通りで、実際な品薄に繋がっている原因は、「中国での需要増加」と「転売ヤーの増加」の相乗効果にあります。

中国輸出系の買取業者が効果買取

2020年1月におけるNintendoSwitch(ニンテンドースイッチ)の買取価格

ぼく

上記画像は2020年1月12日のものですが、発売直後かと疑うレベルの買取価格

まず、中国での需要が高まるにつれ、日本に一定数存在する『中国へ輸出するための買取業者』がSwitchの買取を強化。

Switchを求める層の生活水準がとても高い点や、為替相場・輸出入コストでそもそも割高であるなどの条件が重なり、販売時に「定価」が意識されません。

結果、一部業者における日本での買取価格が、日本における小売希望価格とほぼ同程度に設定されています。

そのため、キャンペーンによる値引き時やポイントが付くショップで購入すると、差額分まるまる利益として得られる現状です。

ぼく

例えば楽天ブックスだと、個人でもSPUとか絡めて最大30%くらいポイント付くんですよね……。

転売ヤー個人で採れる利益が減る

また、転売ヤーが増え続けながら市場で販売されるものはそのままですから、個人における転売可能な物品は相対的に減少しています。

それに伴い、転売ヤーが『仕入れても良い』と思う基準が低下。

利益に対して手間がかかりすぎるためスルーされていたような案件も、初心者を中心として注目を集めるようになりました。

結果として、ガチ勢にはスルーされていた『1つずつ小売店で購入し対象業者へ持ち込む』という手間のかかる手法も爆発的に普及。

この際に価格が安定しやすい弾として、『NintendoSwitch』と『Apple製品』が選ばれ、小売店から姿を消しているのが今の品薄に繋がっています。

ぼく

中国に流れる=日本の中古市場に流れていないので、日本での値崩れには繋がりません。よくできてる~~~

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2019年末の中国公式Switch発売も追い風

当社が中国における正規販売代理店契約を結んでいるテンセント社(中国語名:騰訊控股有限公司; 英語名:Tencent Holdings Limited; 本社:中国広東省深圳市)より本日、Nintendo Switchを2019年12月10日に希望小売価格2,099元で発売する旨の発表が中国国内において行われましたことをお知らせいたします。

Switch需要の増加の加速として、2019年12月に、ようやく中国でSwitchが発売されたということも挙げられます。

年月を重ねるごとに中国の富裕層には行き渡っていくため、実際2019年中旬には多少値崩れの傾向が見れました。

ですが、2019年末に中国でSwitchが中国政府の認可を受け公式発売。

『知らなかっただけであるなら欲しい』層へ大きく周知された結果、中国でのSwitch需要に回復の兆しが見られます。

結果として業者の買取価格も上昇しますが、日本での小売価格はそのままですので、改めて転売ヤーが買占めを始めたのです。

ぼく

マリオの販売認可が出たのが10月とかでしたっけ?

Liteの需要が特に高い?


ちなみに、中国で販売されているのは(恐らく)通常版Switchのみ。

LiteにはLiteの魅力がありますから、その限定感も伴い、Liteの需要も非常に高く推移しています。

求めている母数はLiteの方が大きいでしょうから、仮にSwitch関連ハードが値崩れを起こすとしたら、通常版Switchからなのかな?というのが著者の予想。

ぼく

買えないとなれば欲しくなるのがヒトの道理

今日本で買うなら状態の悪い物を

以上が、2020年に突入してもなおSwitchの品薄が続く理由でした。

ちなみに中国への輸出はその殆どが新品に限られるため、状態の悪いSwitchは輸出需要がありません。

品薄の結果として日本にも大きなスイッチ需要はあるので『中古なだけで突然安くなる』ということはありませんが、とはいえ中古Switchの値下がり率は新品より大きくなります。

もちろん先に値崩れを始めるのも中古市場からでしょうから、状態を気にしない方なら、中古・かつ状態のあまり良くないものがコストパフォーマンスに優れているのではないかな?と。