ウマ娘総合トップイメージ

満を持してリリースされたアプリ版ウマ娘『ウマ娘 プリティーダービー』のプレイレビュー記事。

リリース翌日(2021/02/25)から1週間ほどプレイし、対人以外のエンドコンテンツは軒並み安定してきたので感想をまとめてみました。

育成システムはおよそパワプロで、ステータスの数値化などにより一般競馬ゲーよりもわかりやすい反面、リアリティは薄まっていて一長一短な感じ。

ぼく

競馬ゲー勢にはぶっちゃけオススメできんかも

『ウマ娘 プリティーダービー』基本情報

 

ゲーム名 ウマ娘 プリティダービー
開発・運営 株式会社Cygames
リリース日 2021年2月24日(水)
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『ウマ娘 プリティーダービー』は、競走馬を擬人化した『ウマ娘』を育成するゲーム。

端的に言えば「ダビスタを女子でやっちゃえ」みたいなもので、アプリゲーとしては珍しい「一定期間での育成」の繰り返しをメインコンテンツとしています。

権利周りのおかげで発表からリリースに長い時間を要したものの、その分様々なドラマまでしっかりと収録されており、競馬ファンも楽しめるものになっているのではないかなと。

ぼく

厳密にはメディアミックスのプロジェクト名なので、アニメなんかも名前は『ウマ娘 プリティダービー』

ゲームシステムはキャラの育成がメイン

『ウマ娘 プリティーダービー』は、スマホアプリを軸としたガチャゲーには珍しい、繰り返しのキャラ育成をメインコンテンツとしたアプリゲームです。

入手したキャラをそのまま育てるのではなく、入手時にそのキャラのストーリーが解放され、納得いくまで何度も繰り返し育成します。

ほとんど『実況パワフルプロ野球』

ウマ娘のパワプロチックな育成画面

育成システムを一言で表すと、まんまパワプロのサクセスモード。

3年間の間コマンドを選択し続け、パラメータ上昇やスキル習得などを行い、強力なキャラを育成します。

リリース時点では1つしかないものの「シナリオ選択」があったり、サポート要員も別途ガチャだったりと、アプリ版パワプロのサクセスがゲームとしてはかなり近いのではないかなと。

ぼく

育成したキャラでチーム組んで他プレイヤーとレースするとこまでそれっぽいと言えばそれっぽい

育成パートナーはそれはそれでガチャ

ウマ娘におけるサポートカードの解説

ウマ娘では、育てるキャラだけでなく、トレーニング相手となるパートナー達もサポートカードとしてデッキを組む形。

むしろ完成ステータスに与える影響はこちらが大きく、イベントやガチャでこれらを集めなければならない点は、まんまパワプロアプリのソレなのかなと。

ただ、ウマ娘ではイベント報酬が最高レアリティのサポートカードになっており、最終的には廃課金と遜色ないウマ娘を育てられそうです。

育成キャラの解放および強化をガチャ以外でも行えるため、ガチャによる時短要素は多い反面、最終到達地点は廃課金でも無課金でも大差無いのかも。

能力の継承はしっかり存在

ウマ娘の能力継承画面

とはいえウマ娘は実際の競馬を強く意識したゲーム。

競走馬育成シミュレーションとは切っても切れない配合のようなシステムは、『継承』としてしっかり実装されています。

育成が終わったウマ娘が別途「殿堂入りウマ娘」として保存されるので、それらから2人を選んで継承させることで、ステータスを増加させられる仕組みです。

当然優秀なウマ娘から継承を行った方が有用な効果を得られるため、この『継承』を繰り返して理想のウマ娘を育てるのが想定された遊び方なのかなと。

ぼく

牡馬牝馬の区別が無けりゃインブリードも無いし、3人居るだけで継承回せちゃうんだけど

育成する権利をガチャで引くイメージ

ウマ娘のガチャは、キャラそのものではなく、そのキャラを育成する権利を入手するようなもの。

例えばガチャからオグリキャップを入手したら、以降オグリキャップはスタミナさえ払えば何度でも育て放題になります。

ウマ娘における「育成」が、一般的なRPG系アプリにおける「クエスト」だと考えるとわかりやすいかも。

スタミナはあってないようなもの

ちなみに育成開始時に消費するスタミナ(TP)は、ほぼあってないようなもの。

上限100、かつ育成に使うスタミナが30なのですが、10分で1回復するうえに30回復するための消費課金通貨が20円相当(ジュエル10個)。

無課金でもスタミナを気にせず周回できる反面、1日のスタミナを使い切るのに2時間程度かかってしまうため、毎日使い切らないと気が済まない方はつらくなってしまうかも。

ぼく

現状オート育成は存在せず、意図的に切り上げない限り育成1回ごとに60回ほど選択肢を選ぶ

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幅広く魅力的なストーリー群

『ウマ娘 プリティーダービー』は、キャラごとに用意されたシナリオも大きな魅力。

育成モードでは、大筋となる育成シナリオとは別に、育成キャラの史実をもとにしたキャラシナリオも展開されます。

記憶に残る競走馬は、レースだけでなくドラマでも人々の心をつかんでいるもの。

どのシナリオも上質な原作が付いているようなもので、非常に読み応えのある内容に仕上がっています。

競馬シミュとしては頭一つ抜けて優しい

『ウマ娘 プリティーダービー』は、競走馬育成シミュレーションとして見るとかなり判りやすく作られたゲームです。

トレーニング内容を選択する前から「どのパラメータがどれだけ伸びるか」などが可視化されており、ステータス低下なども無し。

さらにはやる気(調子)の増減フラグとトレーニングが切り離されているうえに確実に上げる手段があるため、乱数によっては3年間絶好調で育成が終わるようなこともしばしば。

ぼく

ダビスタわけわかんなくて投げちゃった層は絶対楽しめる

パラメータがすべて数値化

アプリ版ウマ娘の育成モードでは、育成中のウマ娘および競争相手のパラメータが常時数値で可視化されています。

現状の性能や目標となるステータスが一目瞭然。

調子の増減がイベントのみ

ウマ娘の『やる気』は、やる気増減イベントでのみ変動。トレーニングでは現状維持を続けます。

また、やる木上昇イベントを好きなタイミングで意図的に起こすことができ、特定レースに向けた訓練ローテーションなどを組む必要がありません。

ぼく

調子増減イベントはランダムでも発生するんで、下がったら都度戻すを繰り返すだけ

簡単すぎて物足りないかも?

以上のように、ウマ娘の育成は至極簡単。

躓いたときも「何が悪かったのか」がすぐにわかるので、少し遊べば育成内でのレースではほぼ負け知らずになります。

反面手探り感は非常に薄いため、じっくり腰を据えた育成が好きなプレイヤーには物足りなく感じてしまうかも。

ぼく

育てた先に対人要素はあるものの、正解の行動がわかりやすい以上、ただの運のぶつけ合いになる感は否めない

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好きなキャラを育てやすいシステム

『ウマ娘 プリティーダービー』は、好みのキャラを育てやすい仕様がふんだんに盛り込まれています。

キャラクターによって初期レアリティの違いこそあるものの、アイテム『ピース』を使うことで全キャラクターが同レアリティまで成長。最終ステータスも相互互換関係に落ち着いています。

また、未入手キャラのピースを集めれば、ガチャを引かずにキャラクターの解放も可能。

ピースはゲーム内で入手できますので、特定キャラを育てて遊ぶだけなら、無課金でも大きな不自由はありません。

全レア度キャラが最終的には同程度

ウマ娘におけるハルウララの才能開花画面

アプリ版ウマ娘では、すべてのキャラクターが最高レアリティの★5まで成長します。

また、初期レアリティによる最終ステータスの違いも存在しないため、気兼ねなく気に入ったキャラクターを育成できます。

ガチャを引かずともキャラ解放が可能

ウマ娘解放の解説画像

レアリティ上昇に使う『ピース』を用いれば、未入手キャラの解放も可能です。

将来実装されるであろう限定キャラ群を除けば、ガチャを引かずともいつかは全キャラ獲得できるようになっており、ガチャ課金は時短要素にとどまっています。

ピース入手クエスト(レース)は存在せず

ただ、リリース直後の現在では、毎日コツコツとピースを稼げるコンテンツが実装されていません。

ランダム陳列のショップ購入や期間限定イベントなどが主な入手手段で、希望キャラのピースを狙って獲得することは難しいのが現状です。

ぼく

プリコネで言うハードクエストがまだ無いッス。そのうち似たようなものは来ると思うんで、今無理に始める必要はないかも?

『ウマ娘 プリティーダービー』の懸念点

  1. 「ログボついでのデイリー」が重い
  2. 現状のゲームプレイがすべて繋ぎ
  3. エンドコンテンツが対人寄り
  4. 期間イベントの内容に難アリ

とにかく遊びやすさに特化した育成シミュレーション『ウマ娘 プリティーダービー』。

個人的には楽しめているのですが、とはいえリリース直後の手探り期ということもあり、少し気になってしまう点も少なくないのが正直なところ。

1.「ログボついでのデイリー」が重い

まず気になったのが、デイリーミッション消化の重さ。

いくつかある中に「育成を1回完了しよう」というものがあるのですが、これは育成中断では当然達成されません。

最短で失敗するにも手動で20個近い選択肢を選ぶ必要があり、当然時間も相応にかかります。

やることの多い現状では気にならないものの、更新待ちのデイリー消化期に入った際、スキップでミッションをさくっと消化できないのは大きな足かせになるのではないかなと。

ぼく

デイリー触らなくなるとそのまま引退することが結構あるじゃんね?

2.現状のゲームプレイがすべて繋ぎ

また、現状のゲームプレイが1から10まで将来無になるのも気になるポイント。

全キャラが★5になるということは、逆を返せば★4までのキャラでの育成はすべて無駄になるということです。

初期レアリティの最高は★3ですので、リセマラしようと気兼ねなく育成できるようになるまでかなりの期間がかかります。

じっくり試行錯誤を繰り返してキャラを育てるゲームだからこそ、スタート地点にすら立てない状況での育成は、モチベーションの低下も速そうな印象を受けました。

3.エンドコンテンツが対人寄り

対人以外のエンドコンテンツが薄く、優秀なウマ娘が育った後の満足感が薄いのも寿命を縮めていそうかも。

育成以外で用意されているソロコンテンツが少ないうえに簡単すぎるため、満足の行く育成ができても、そのウマ娘を使う場所は無いのが現状です。

対人では当然日を追うごとに相手も強くなり続けますし、「良いウマ娘を育てた」ことによる満足感を得るためのコンテンツが不足しているように感じました。

ぼく

「あんなに苦戦してたコンテンツがこんなに楽になった!」みたいな遊びは必要だと思うんだよね
そこにピース獲得できる高難度レースとかくんのかなって気もするけど

4.期間イベントの内容に難アリ

手探り期だからとはいえ、イベントの内容も正直雲行きが怪しい感じ。

最初の大規模イベントはよくある「イベントpt集めてガチャ回す」系なのですが、ガチャ通貨の獲得レートが渋く、急いでも30分かかる育成を完遂してようやく1回分。

これで8枠のコンプガチャを3枚突破して完走なのですが、イベガチャに天井が無いため、精神的な疲労が半端ではありませんでした。

もちろんイベントミッションなどでもガチャ通貨は獲得できるのですが、それらを入手しきった後は30分に1ガチャ。

でありながら期間が2週間しかなく、イベント開始直後から終了日時を意識したプレイを強いられます。

さらにはイベント特効を用いると望んだ育成もできず、完全な作業に。流石に何らかの改善は必要ではないかなと。

ぼく

ちなみに著者は完走までに50周くらいかかりました(約25時間)。
2週間毎日2時間近く使う計算なんだけど、ちょっと忙しい企業に勤めてる人はそもそも完走できんくない?

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競馬ゲーが苦手な人にオススメ

以上、著者が『ウマ娘 プリティーダービー』をプレイして感じたことや印象に残ったポイントでした。

あえて情報を隠すことで手探り感を演出している競走馬育成シミュレーションゲームが多い中、初見でもパッと見て遊びやすく仕上がっているウマ娘。

ダービースタリオンを楽しく遊べはするのにろくに勝てないまま破産するような、著者のようなアナタにこそオススメできるゲームだと思います。

ただ攻略本を見ながらダビスタをしているようなものなので、手探りで三冠馬育てちゃうようなアナタだと物足りなく感じてしまうかも。

ぼく

もちろんパワプロのサクセスが好きなアナタにもオススメ。もうアプリ版パワプロやってそうだけど……。