マンガアプリをおすすめしないただ1つの理由

昨今爆発的な普及が目立つマンガアプリですが、当サイトでは「どなたにでもオススメ」はしていません。

もちろんマンガアプリは有用なサービスです。僕も使います。でも、マンガにこだわる人ほどコスパの悪いサービスでもあります。

この記事ではいつもと視点を変えて『マンガアプリはなぜ万人におすすめできないのか』について解説します。

理由:コスパが悪いから

著者が万人にマンガアプリをおすすめしていない理由は、コストパフォーマンスの悪さにあります。

マンガアプリは、時間と共に読める話数が回復する「スタミナ性」を採用しているものが多いです。

このスタミナシステムが、無料で利用するにしても、課金して利用するにしても、コスパが著しく悪いシステムなのです。

無料利用だとコスト(時間)がかかりすぎる

マンガワンのライフ(スタミナ)

一般的に、マンガアプリは無料分で楽しむ方が多いと思います。

マンガアプリのスタミナには上限がありますから、どれだけ貯めて一気読みしようとしても、10話分よめるかどうか。

単行本でのマンガ読書に慣れていればいるほど、かかる時間がとてももどかしく感じるハズです。

例えばサンデー関連作品を取り扱う「マンガワン」は、無料利用だと1日あたり8話読めます。

マンガワンの無料利用分 09:00 21:00 1日合計
iPhone版 4話分 4話分 8話分
Android版 10分間 10分間 20分間

忘れてはいけないのが、この可読数は全タイトルで共通だということ。

1タイトル読む分としては確かに十分な話数ですが、マンガアプリがそのタイトル専用のアプリと化してしまいます。

課金利用だとコスト(お金)がかかりすぎる

マンガワンのチケット購入金額

読める話数 価格 1話あたりの値段 単行本換算
6話 120円 20円 180円/冊
26話 480円 約18.5円 約166円/冊
47話 840円 約17.9円 約161円/冊
115話 2,000円 約17.4円 約157円/冊
220話 3,800円 約17.3円 約155円/冊
295話 5,000円 約16.9円 約153円/冊
580話 9,800円 約16.9円 約152円/冊

「マンガアプリ」も商売ですし、当然マンガ家さんには報酬が支払われるべきですから、すぐ読みたいなら課金してねシステム自体は別に問題無いのです。

いやでも、スタミナ高くね?っていう。結局ココに終結します。

ぱっと見単行本より安いのですが、面白いマンガって、正直読み直したくなるじゃないですか。

遊戯王なんて、もう何回読んだか覚えてませんもん。

で、マンガアプリはスタミナ性ですから、どうしても読み直すのにお金を払い直す必要があるわけで。

ぼく

前の話に戻って伏線を確認しなおすことすら有料

4回以上読み直すなら単行本の方が得

Amazonで販売されている秘密のレプタイルズ(1)

マンガワン作品の単行本はおよそ600円ですから、新品で購入するとしても、だいたい4回読み返すだけで単行本とトントン。

それに加えて、単行本なら「描き下ろしシナリオ」や「ふざけたカバー裏」なんかの特典がついてきますよね。

秘密のレプタイルズ(1)のもくじ

特に、マンガアプリ掲載作品は無料で読めるからこそ、単行本に描き下ろしが掲載されやすい傾向にあります。

お金を払うほど好きなマンガだったら、単行本を買ったほうが得なのは間違いありません。

古本が安すぎる

bookoffオンラインの秘密のレプタイルズ(2)

古本に抵抗が無いなら、マンガアプリのコスパの悪さはさらに顕現化します。

BOOKOFFなどのチェーン店でも、高くて300円程度、安ければ100円程度で単行本が購入できます。

「作者へ還元されない」「誰が触っているかわからない」などの難点はあるので、直接値段だけを比較するのはナンセンスですが、とはいえ見逃せない価格差なのも確かです。

単行本だと回し読みできる

Kindle 本のレンタル機能では、読者が Kindle ストア経由で購入した電子書籍を友人や家族に貸し出すことができます。本は 1 回につき 14 日間レンタルでき、貸し出し中は、貸し手がその本を読むことはできません。レンタルが可能なのは、Amazon.com で購入した Kindle 本のみです。

単行本などの「買ったマンガ」であればできる個人間の貸し借りが、アプリで読むとできないのも難点。

マンガって、読んでいる時と同じかそれ以上に、感想を交換してるときも楽しいと思うんですよね。

その認識はどうやら万国共通のようで、AmazonのKindleなんかでも、国によっては異なるアカウント間の貸し借りが可能なんだとか。

ぼく

日本でも実装が待たれる

マンガアプリは儲かっている

マンガアプリのコスパの悪さは、マンガアプリの儲かり方からも確認することができます。

「マンガアプリに課金する奴なんて居るの?」とお考えの方もいらっしゃるでしょうが、まぁこれが儲かってるんですわ。

そもそもマンガアプリの利用者とは

そもそも、マンガアプリの利用者ってどんな人物像なのか。

著者の想像でしかありませんが、ざっくり分けて2種類の人が居ると思います。

まず、そのアプリでしか読めないマンガにハマって居る方。そして、何でもいいから無料でマンガを読んで暇つぶししたい方。

この2ユーザーだけなら、課金するユーザーは全体からみてほんの僅かなハズなんです。

  • 読みたいマンガがアプリにしかない
  • 無料でマンガが読みたい(何でもいい)

読みたいマンガがアプリにしかない

読みたいマンガがそのアプリでしか掲載されていない場合。これはもう仕方ない。

マンガアプリは週刊誌以上に発行コストがかかりませんから、打ちきりも気軽に行われます。

連載話数によっては単行本化されないこともありますし、読めるうちに読んでおくべきでしょう。

ぼく

著者はココに該当

無料でマンガが読みたい(何でもいい)

手元にあるスマホを使って、手軽かつ無料でマンガを読んで暇をつぶしたい。

恐らく大多数のユーザーが、ここに当てはまるような気がします。

この層として重要なのは、何よりも「無料であること」でしょう。

同じお金を払うなら、別にあるお気に入りの作品や、話題になっている人気作品に支払うのではないでしょうか。

⇒課金されにくい環境にある

  • 読みたいマンガがアプリにしかない
  • 無料でマンガが読みたい(何でもいい)

さて、上記2ユーザーの性質を紐解くと、どちらも「課金しにくいユーザー」だということがわかりました。

読みたいマンガだけなら無料スタミナで足りますし、暇つぶしなら無料だけしゃぶって他アプリへ行けばいいわけですからね。

課金されにくいにも関わらず莫大な広告費用

マンガワンのアフィリエイト報酬(初回起動)

そんな課金されにくいハズのマンガアプリですが、ユーザーに利用してもらうための広告には、莫大な費用を払っているのをご存知でしょうか。

例えば先ほどから紹介している「マンガワン」であれば、紹介してインストール・起動されると、サイト運営者へ150円程度の報酬が支払われます。(2019/03現在)

ここで注目すべきは、「課金されたら」ではなく「起動されたら」という条件である点。無料ユーザーを紹介しても、150円の報酬が支払われるのです。

マンガワン

マンガワン

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ぼく

こういうやつ

【つまり】一度課金すると高額になる傾向

利用者が最も多いであろう10代に目を向けると、マンガアプリの利用者のうち「一切課金していない」ユーザーは約82%という結果が出ています。(2015/03)

つまり、残りの課金する18%のためだけに150円を支払っても利益が出るということ。

これは、一度課金し始めると、課金額が一気にハネ上がることを意味しています。

ぼく

ざっくり計算で約10,000円以上/1人
(10代のみ対象・人件費や作家報酬0円の場合)

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他にも無料でマンガを読めるサービスはある

無料でマンガを読みたいだけなら、何もマンガアプリだけが道ではありません。

どれだけコスパが悪かろうが、マンガアプリでしか無料マンガを読めないなら、当然マンガアプリは万人におすすめできるものになります。

例えば企業運営の「裏サンデー」「少年ジャンプ+」などであればコスト無しに無料でマンガを読めますし、個人でWEBコミックを連載している方もいらっしゃいます。

またAmazonでは、上記Kindleコミックの無料配布も行われています。

WEBコミックサイト

裏サンデーのトップページ

最も手を出しやすい無料マンガは、出版社がWEB上で運営しているマンガサイト。

最新話および3話程度の振り返りしかできないものの、スタミナなどのコストもなく、完全無料でプロの描いたマンガを読めます。

むしろ、このWEBコミックサイトで連載しているマンガの過去話を読めるのがマンガアプリのような印象。連載作は概ね重複しています。

個人運営のWEBマンガ

あけくれHGLで連載されているあにまんが

画像はあけくれHGLにて連載している(いた?)けも耳日常系「あにまんが」

個人が描いているWEBマンガも、なかなかに捨てたものではありません。

「ワンパンマン」や「王様ランキング」なども、同人連載から出版社にスカウトされたタイプのマンガ。

Googleでは探しにくい、宣伝が足りていないというだけで、マンガの質だけならばプロの描くものにも負けていないのがちらほら。

編集者に振り回されないからか、大抵のマンガは同じ人が描いた商業マンガより面白いです。

ぼく

編集者は「面白いマンガ」じゃなくて「売れるマンガ」を作るために居る

Amazonの配布セール

AmazonKindleの無料マンガストア

Amazonの運営する電子書籍サービス「Kindle」では、常時入れ替わりで複数のマンガが配布されています。

出版社が宣伝目的に行っているもので、序盤の数巻だけしか無料にならないかわりに、今旬の人気作が単行本ごと配られるシステム。

Kindleであれば専用アプリもあるので、スマホで読みやすいのも美味しいです。

Amazonの無料マンガストア ▶

マンガアプリをおすすめできる人・できない人

ここまで『マンガアプリをオススメできない話』をお送りしてきましたが、とはいえ全ての方におすすめできないサービスではありません。

利用者にとって有益なサービスだからこそ、ここまで多くのユーザーが利用しているのです。

というか実際、著者だってマンガアプリもちょいちょい利用しています。

おすすめできる:特定の作品が目的の人

マンガアプリの利用をおすすめできるのは、特定作品キメ撃ちでアプリをダウンロードしようとしている人。

大抵のマンガアプリは、1タイトルをさくっと読みきれる程度のスタミナ量が配布されています。

読み終わった後に他タイトルを物色させて、上手く課金に繋げるビジネスモデルなワケですが、1タイトルしか見向きもしなければ関係ありません。

最新話まで追いつけば逆にスタミナも余るので、過去話の読み返しも気兼ねなく行えます。おすすめ。

おすすめできない:とにかくマンガを読みたい人

逆にオススメできないのが「なんとなくマンガを読みたい」という理由でマンガアプリをインストールしようとしている人。

例えばマンガワンの「4話しか読めない」は、1日ごとに4タイトルしか並行して読み進められないことを意味します。

マンガが大好きな人は全タイトルを読みたくなるでしょうし、まとめて4話読んだところで暇つぶしとしても力不足。

この場合、できる限り多数のマンガアプリをインストールして、スタミナを賢く使うしか道はありません。

ぼく

いっぱい並行して読むとそれはそれで話忘れるんだけど

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『非利用の広告記事』には騙されないようにしよう

以上、当サイトがマンガアプリを万人にはおすすめしていないたった1つの理由でした。長くなっちゃった。

確かにマンガアプリは、目的のある人にはオススメできるサービスです。

でも、なんとなくマンガが読みたいならば、他にもっとお得な代替サービスはいくらでもあります。

こんなサイトを運営している著者が言えた話ではありませんが、マンガアプリをちょっと触っただけでマンガを読まないような方が「インストール!おすすめ!」なんて単語を連呼している広告記事には騙されないように注意。

マンガアプリは賢く利用しましょう。

ぼく

インターネットって怖いね

Amazonの無料マンガストア ▶

マンガワン

マンガワン

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