どうも、外来語が気になるおじさん、hkmです。
ちょっと前は、スパゲッティの事を「パスタ」なんて呼ぶと小洒落たイメージになっていました。
レストランの企業戦略的なやつですかね。
最近は、1周回ってなんかダサいイメージもありますけど。
まあそのときの名残なんでしょうが、スパゲッティの事を「パスタ」と呼ぶ方の多いことといったらありません。
いや、ぶっちゃけそれ、意味ちょっと違うからね?
呼び方が違うだけ、とかじゃないからね?
スパゲッティはパスタである
作者 cyclonebill (Bacon og spaghetti) [CC BY-SA 2.0], ウィキメディア・コモンズ経由で
とりあえず、スパゲッティについて考えてみましょう。
日本人にもなじみの深いスパゲッティは、イタリア発祥の麺、そしてその麺を使った料理のことを指します。
イタリア語で「ひも」を表す単語が語源の、パスタです。
スパゲッティ(スパゲティーなどとも、イタリア語: spaghetti[1])は、イタリア料理で使われる麺類であるパスタのひとつで、紐のように細長いものをいう。
イタリア本国においては数あるパスタの中でヌードルの一種を指す代表的なパスタであり、よく食べられているパスタの一つでもある。
そう、スパゲッティはパスタなんです。
じゃあパスタって呼んでもよくない?
よくないんです。
パスタはスパゲッティでない
日本語にぴったり当てはまる単語がありませんが、wikipediaさん的には「麺類」に近い単語であるパスタ。
細長いロングパスタと、短かったり平面的だったりするショートパスタに分類されます。
そして、そのロングパスタの代表者こそが、スパゲッティ。
そう、スパゲッティはパスタの1種に過ぎず、パスタを表す言葉ではないのです。
いわば、刺身も焼き魚も総称して「魚」と呼称しているようなもの。
いや、間違ってはいないけどさぁ……。
パスタ(イタリア語: pasta)は、日本語の「麺類」とほぼ同義の概念をもつイタリア語で、スパゲッティ、ペンネ、ラザニアなどを含む。イタリア料理の主要な要素のひとつ。主な原料は小麦粉(特にデュラム小麦)で、他に水、塩、鶏卵などが用いられる。
ちなみに、「食用の」を意味する「アリメンターレ」なる単語がついた、「パスタ・アリメンターレ」が正式な名称だとか。
穀物の粉をつかった練り物は、イタリアから言わせると全て「パスタ」らしいです。
そば、うどんは当然ながら、すいとんや白玉なんかもイタリアから言わせりゃパスタ。
秋田名物きりたんぽもパスタだろうし、お餅もパスタなのかな。
大福もパスタか。いちごパスタ。名古屋かよ。
人類総パスタ計画。
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どうしてパスタって呼ぶの?
で、そもそもどうして日本人はパスタって呼んじゃうのか。
言葉の問題で、正解ってのはないとは思いますが、いくつかあげるとすれば
- 日本人の国民性
- 言いやすさ
この辺になるんじゃないかな、と個人的には考えています。
日本人の国民性
とりあえず、日本人はなあなあに事を運ぶのが好きな印象があります。
日本人、でくくるのも恐縮ですが、曖昧さを美学としている文化が存在しているのもまた事実。
このへんは、川端康成氏がノーベル文学賞を受賞した時に行った「美しい日本の私」という公演、そして同賞受賞者である大江健三郎氏の「あいまいな日本の私」でもまあ、納得させられる部分が多いかな、と。
あいつらちょっと言ってること難しくてよくわかんないけどな!
実際、何食べたい?って質問に、「ハンバーグ!」とかより「肉!」なんて答えちゃったりしますし。
言いやすさ
で、口に出したときの言いやすさ。
いやさ、「スパゲッティ!」言いづらすぎるでしょ。
一発芸人のギャグになりかねない語感でしょ。
それに比べて「パスタ」の言いやすさといったら。
声に出して読みたいイタリア語。
略称大好きな日本人は、こういうところも「パスタ」派に流れる原因な気がしますね。
まあパスタって呼んじゃう
以上、スパゲッティとパスタの違いでした。
正直まあ、僕も大抵パスタって呼んじゃうし、普通に伝わっちゃいますよね。
でも、ふとした拍子に気になっちゃうのもまた事実。
意識することがあれば、スパゲッティって呼んであげてね。
ちなみに、
- スパゲティ
- スパゲッティ
- スパゲティー
- スパゲッティー
このへんの表記ゆれは、JIS規格的に「どれも正解」です。好きに呼べ。
外来語の表記ゆれについては別記事で少し調べたので、そちらを参照のほど。