けものフレンズ9話より
どうも、最終学歴中学校卒業、hkmです。
今回は、
- シュレディンガーの猫って、実は否定的な実験だぞ!
- しかも、なんか突っ込みどころも多いぞ!
ってお話。
まえがき
あなたは「量子力学」について考えたことがあるでしょうか?
相対性理論と並び、創作物でアホみたいに引用される量子力学、という学問。
なぜかといえば、まじめな顔で
・可能性は重なり合って存在している!
・パラレルワールドは存在している!
なんて事を、科学的に研究している学問だからですね。
僕がこんな事言っても厨二病扱いなんですけど。
さて、そんな量子力学を研究していた、
エルヴィン・シュレディンガー
という科学者がいました。
By Nobel foundation [Public domain], via Wikimedia Commons
この方、なんと量子力学の基礎となる方程式を導き出した、偉大なお方。
シュレディンガー方程式として、今もなお使われています。
さて、今回のお話は、そんなシュレディンガーの、猫を使った思考実験。
略して「シュレディンガーの猫」についてです。
何かしらの信仰がある方は、この記事における「世界」をその信仰対象に読み換えるとわかりやすいかも。
「シュレディンガーの猫」は猫の名前じゃない
さて、「シュレディンガーの猫」。
名前だけが先行していて、正直、何なのかもわかりません。
この文だけじゃ、「シュレディンガーさんが飼っている猫」を指してるようにしかみえませんもん。
この「シュレディンガーの猫」は、上でも少し説明させていただきましたが、
「エルヴィン・シュレディンガーという研究者が行った、量子力学のおかしい点を指摘するための、猫を使った科学的な妄想」
です。
シュレディンガーは、量子力学の基礎を作った科学者の1人。
そんな人が、「やっぱ量子力学っておかしくない???お前ら頭大丈夫????」という疑問を投げかけるために行った科学的な妄想なんですね。
あ、妄想なので、犠牲になった猫ちゃんはいません。
ちなみにこの、「科学的な妄想」のことを「思考実験」と呼びます。
スポンサードリンク
「量子力学」のおかしさ
シュレディンガーの猫。
この実験を理解するには、まず
「量子力学のおかしい点」
を軽く理解しておく必要があります。
簡単に説明してしまえば、
「誰も見てないなら、何が起こっているかこの世界にもわからない」
という科学的裏付けのあるぶっ飛び解釈です。
▲「科学的」について
サッカーで、ルールである審判が見てないなら、手を使ってても使ってない、みたいな感じ。
ここでポイントなのは、「反則じゃない」のではなく、「手を使ったという事実が存在しない」ということ。
ルールという枠組みに則ってゲームが進行している以上、審判が見てなければ、そのゲーム内では手を使ってないんです。
こんなんわかりやすく説明できない。
- 二重スリット実験
とか、
- 多世界解釈
とかで調べると、なんかそれっぽく理解できるかも。
文献とかではないのですが、こちらのサイト様ですとか、
▲オススメ
こちらの動画が有名でしょう。
▲正直わかりにくい
「シュレディンガーの猫」とは
「誰も見てないなら、何が起こっているか世界にもわからない」。
これってぶっちゃけ、おかしいんですよ。
いや、だって実際起こってるんだから。
そりゃシュレディンガーも、
「いやおかしくね????」
ってなるんですよね。
その結果、おかしさを伝える為に行った思考実験が「シュレディンガーの猫」。
内容としては、
- 外からは絶対に中が観測できない箱を用意する
- 猫を入れる
- 放射性物質を入れる
- 放射線をスイッチに、毒が発生する装置を入れる
このようなもの。
過激すぎてサーバルちゃんも真っ青。
狩りごっこが、ごっこで無くなる瞬間も近いですね。
放射線って、まあめっちゃ小さい現象の話なんですよ。
原子よりも、もっと、もーっと小さい。
小さすぎて誰にも見えませんので、コイツらは世界の法則無視し放題じゃね?というのが量子力学の1部分。
さて、これで何が起こるかというと、
- 小さすぎて誰にも見えないので、放射線が出ているか、世界にもわからない
- 放射線が出ているかわからないので、装置から毒が発生しているかもわからない
- 装置から毒が発生してるかもわからないので、猫が生きてるか死んでるかもわからない
結果、箱を開けて中身を見るまで、猫の生死が世界にすら不明じゃん。
これはおかしいだろ?
っていう思考実験です。
ちなみに、この状況を
「生きている猫と死んでいる猫が同時に存在している」
なんて表現をしている事も。
そう、これこそが「シュレディンガーの猫」という実験の本質。
スポンサードリンク
「シュレディンガーの猫」もおかしいけどね
ただまあ、このシュレディンガーの猫。
思考実験なだけあって、突っ込みどころも多いですよね。
例えばまず、
- 「外からは絶対に中を観測できない箱」
そして、
- 「誰も観測できてないから猫の生死が不明」
外からは絶対に中を観測できない箱
えーっと、中が見えない箱。
これ、物理的に無理。
どちらかというと、今の科学力じゃあ、頑張ればちょっと見れちゃう。
と言うほうが正しいでしょうか。
どうあがいても、完全に光や音を遮断できる物質なんて存在しません。
そうなると、めっちゃ頑張ればめっちゃちょっと観測できたりします。
頑張らなきゃ良いんじゃね?という理屈ですと、皆が目を閉じれば済む話、になっちゃいますし。
「外から中を見られない箱」の存在する仮定で話が進んでいるため、そもそも結論は出ない思考実験ですよね。
誰も観測できてないから猫の生死が不明
で、「誰も観測できてないから猫の生死が不明」。
いや、猫が見てるし。
昔の研究にありがちなんですけど、なんか人間だけを特別視してるんですよね。
猫にも自由意志はあるだろうから、猫が思いっきり観測してるっちゅーねん。
結局、猫は自分の生死がわかっちゃう。
生死がわかるってことは、毒が出てるかもわかっちゃう。
毒が出てるかわかるってことは、放射線が出てるかもわかっちゃう。
逆に、放射線の有無を特定することには成功していますけど、猫の生死は決まってる、気がする。