今や、日常生活に深く密接しているデジタルデータ。
いたるところで「GB」や「メガバイト」なんて表記を見るわけですが、突然「ギガ」なんて使われても意味がわからない方は多いはず。
そこでこの記事では、データファイルの単位についてわかりやすく解説してみようと思います。
1GBは1,024MB
結論から言うと、1GB(ギガバイト)は1,024MB(メガバイト)。
「GB」や「MB」そのものが単位というより、単位を表すのは「B(バイト)」の部分です。
1,000m(メートル)が1km(キロメートル)であるのと同じと考えるとわかり易いはず。
ちなみにもちろんKB(キロバイト)も存在しますが、やっぱり1,024B(バイト)です。
約1,000ごとに単位が変わる
キロバイトからメガバイト、メガバイトからギガバイトと、単位が変わるのはおよそ1,000倍ごと。
馴染みこそありませんが距離を表すメートルも同じで、1,000kmを1Mm(メガメートル)、1,000Mmを1Gm(ギガメートル)と表すことも可能です。
馴染み深いkmで理解できるから使われないだけ
中途半端な「1,024倍」の理由
世の中の「キロ」や「メガ」は、通常ぴったり1,000倍同士を表します。ですが、スマートフォンやパソコンなどで使うバイトに限り、1,024倍を次の単位としています。
これは、1,024が最も1,000に近い2の累乗数であるから。
デジタルの世界は「1(オン)」と「0(オフ)」の組み合わせだけで成り立っているため、2をかけ続けた数が最も使い勝手の良い数字となるのです。
2*2*2*2*2*2*2*2*2*2 = 1,024
小文字の「k」は使わない
ちなみに、データ容量の「バイト」をキロで表す場合、小文字の「k」を使ってはいけません。
「kB」や「kb」と書いてしまうと、それは「キロバイト」を表さないので注意。
キロが小文字なのは1,000倍ちょうどのみ
これは、単位において使われる「小文字のk」は「ぴったり1,000倍を表す」と、国際単位で厳格に定められているからです。
つまり、kBは「1,000バイト」を表すことに。kbは「1,000ビット」を表すのですが、こちらについては後述。
逆に言えば「Km」や「Kg」も間違い
1,000倍のキロを”k”で表すルールがあるので、逆にいえば、大文字で表記した「Km」や「Kg」も間違い。
日本でも、2008年7月31日まで使っていたKm表記の道路標識を、kmへ改正する施策が同年8月1日に施行されました。
道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部改正について|国土交通省
1バイト(B)は8ビット(b)
データファイルの容量である「バイト」を表す際、Bを小文字にしてもいけません。データで「b」を使った場合、デジタル世界の最小単位である「ビット」を表します。
ビットというのは、1桁の2進数。つまり、「0か1かを表せるだけのデータサイズ」を指します。
これでは表現できる情報があまりにも少なすぎるので、8ビットを1バイトとして使うのが一般的。
1バイトであれば0か1かを8回表せるので、 2*2*2*2*2*2*2*2 で 256通り もの情報を取り扱うことができます。
昔のゲームで255がステータス上限だったりしたのはコレ(0含めて256通り)
通信速度で使うのは小文字のビット
ここで注意したいのは、インターネット回線などの測定で使う速度単位は「bps」が主流である点。100Mbpsとか1Gbpsとか。
これは「Bit Per Second」の頭文字をとった略称で、1秒間当たりに通信できるビット数を表しています。自動車などの時速をkm per hourで表し、頭文字をとってkm/hと表現することがあるのと同じ。
通信で使うb(ビット)とデータ容量で使うB(バイト)とは同じ数値にして8倍の差があるので、たとえば1Gbpsのダウンロード回線であれば、1GBのファイルをダウンロードするのに8秒かかってしまいます。
1GBのファイルを10秒程度で取り扱えればいいから、100Mbpsの回線で十分……なんてことを考えていると、平気で80秒かかる計算ですね。上記の場合なら、8倍の800Mbps以上出る回線でなければ、要望を達成できません。